祭祀土器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 23:40 UTC 版)
弥生墳丘墓は地域ごとの部族の首長の墓であることが多いが、弥生時代後期後半に、吉備地方(岡山県と広島県の東半分を併せた地域)において、その弥生墳丘墓での埋葬祭祀に特殊器台・特殊壺と呼ばれる土器が作られ使用された。これらの土器の最古級は、楯築弥生墳丘墓から出土している。特殊器台は高さ約1.15メートルもあり、これに酒を入れた特殊壺を乗せると高さは約1.5メートルにも達する。特殊器台・特殊壺は立坂型、中山型、矢谷型と次々に新しい型のものが登場する。矢谷型特殊壺の底は焼く前に底に大きく削り取られて孔が開けられ、酒を入れるものでなくなっている。これらがやがて宮山型を経て都月型円筒埴輪・特殊型土器埴輪になっていく。文様が抽象化され、形が簡素な物に変化するが、墳丘に配置する量が増え、祭祀が盛大に行われるようになる。
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