石油から
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 08:38 UTC 版)
脂肪族アルコールは、石油原料からも作られる。ツィーグラー過程により、エチレンをトリエチルアルミニウムを用いてオリゴマー化し、その後空気酸化することにより、偶数番号のアルコールが生産される。 Al ( C 2 H 5 ) 3 + 18 C 2 H 4 ⟶ Al ( C 14 H 29 ) 3 {\displaystyle {\ce {Al(C2H5)3\ + 18 C2H4 -> Al(C14H29)3}}} Al ( C 14 H 29 ) 3 + 3 2 O 2 + 3 2 H 2 O ⟶ 3 HOC 14 H 29 + 1 2 Al 2 O 3 {\displaystyle {\ce {Al(C14H29)3\ + {\frac {3}{2}}O2\ + {\frac {3}{2}}H2O -> 3 HOC14H29\ + {\frac {1}{2}}Al2O3}}} もう1つの方法として、エチレンをオリゴマー化してアルケンの混合物を生じ、それをヒドロホルミル化することにより、奇数番号のアルデヒドを生産し、それを水素化してアルコールが生産される。例えば、1-デセンのヒドロホルミル化でC11アルコールが生産される。 C 8 H 17 CH = CH 2 + H 2 + CO ⟶ C 8 H 17 CH 2 CH 2 CHO {\displaystyle {\ce {C8H17CH = CH2\ + H2\ + CO -> C8H17CH2CH2CHO}}} C 8 H 17 CH 2 CH 2 CHO + H 2 ⟶ C 8 H 17 CH 2 CH 2 CH 2 OH {\displaystyle {\ce {C8H17CH2CH2CHO\ + H2 -> C8H17CH2CH2CH2OH}}} シェル高級オレフィンプロセスにより、アルケンオリゴマーの混合物の鎖長の分布は、市場の要求に合うように調整することができる。ロイヤル・ダッチ・シェルは、中間体のメタセシス反応を用いてこれを行った。得られた混合物は分画され、続く過程でヒドロホルミル化や水素化される。
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