矮星という用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/13 15:04 UTC 版)
主系列星は矮星と呼ばれるが、この用語には歴史的な側面があり、またいくらか紛らわしいものである。赤色矮星、橙色矮星、黄色矮星といったより低温な恒星は、たしかにこれらの色を持つ他の恒星よりも小さく暗い。しかし、より高温な青色や白色の恒星では、いわゆる「矮星」と呼ばれる主系列にある恒星と、「巨星」と呼ばれる主系列から外れた恒星との間にあるサイズや明るさの違いは小さいものになる。最も高温な部類の恒星ではこの違いは直接的には観測できないものとなる。このような恒星の場合、矮星か巨星かの判断は、恒星が主系列にあるかどうかを示すスペクトル線の違いから判断される。このように非常に高温な主系列星は同程度の温度を持つ「巨星」と同程度のサイズと明るさを持ってはいるものの、しばしば「矮星」と称される。 主系列星を指して「矮星」という用語を用いることは別種の紛らわしさも含んでいる。なぜなら、主系列に位置していない矮星も存在するからである。例えば白色矮星は恒星がその外層を放出した後に残される核の残骸であり、大きさはおおよそ地球程度で、主系列星よりもずっと小さい。白色矮星は多くの主系列星の進化の最終段階である。
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