短編「愛はさだめ、さだめは死」
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ヒト型種族が登場しない一風変わった小説で、巨大な蜘蛛に似た生命体の一人称で語られている。主人公はモッガディートという名の個体で、初めは種の本能に逆らおうと試みる。小説のタイトルに含まれる「さだめ(Plan)」とは、本能のことを意味する。この種族のライフサイクルは大変激しいもので、越冬の季節になると、種族の各個体は暖かい季節に持っていた理性を失い、本能の赴くまま活動する。 1973年4月にスティーブン・ゴールディンによって編まれたSFアンソロジー"The Alien Condition"に収録され、1973年のネビュラ賞短編部門を受賞し、1974年のヒューゴ賞ノヴェレット部門にノミネート、ローカス賞短編部門では第3席となる。1975年2月にハヤカワSF文庫版の原本となったティプトリー自身の短編集"Warm Worlds and Otherwise"に収録。その後もネビュラ賞受賞作を集めたアンソロジー"Nebula Award Stories Nine"や"The Best of the Nebulas"、ティプトリー名義の他の短編集にも度々収録された。 日本では1975年9月発行の「SFマガジン」に伊藤典夫訳で掲載されたのが初出である。その後、1987年8月にハヤカワSF文庫から出版された同名短編集に収録された。
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