無明逆流れ
無明逆流れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/08 00:25 UTC 版)
第1試合は見物者を大いに驚かせた。西側から現れた剣士・藤木源之助は、左腕のつけ根から先が無かった。それに付き添うのは20歳位の美女・三重。一方、東側の剣士・伊良子清玄は右足を引きずるだけでなく盲人だった。そして、彼にも年増ながらも凄艶な美女・いくが付き添っていた。だが、周囲がさらに驚いたのは清玄の異形の構えだった。それは盲人が地面に杖を突き立てるように、剣を突き立て、跛足の指で挟むという奇怪な構えだった。それはあらゆる流派で見た事も聞いた事もない構えであり、これこそ、城下でも評判の無明逆流れという秘剣だった。対峙する2人の剣士、そしてそれを見守る2人の女、この4名には逃れられぬ因縁があった。 伊良子清玄(いらこ せいげん) 盲目跛足の美剣士。御前試合の時点で齢30余り。かつては岩本虎眼の門下の師範代で、「一虎双竜」の1人と謳われていた。剣風は俊敏軽捷。両目を岩本虎眼に斬られて盲目となり、また牛股権左衛門との対決の際に右足を負傷し、以来歩行が不自由となっている。 藤木源之助(ふじき げんのすけ) 隻腕の剣士。御前試合の時点で年齢27、8歳。均整のとれた顔貌をしている。岩本虎眼の門下の師範代で、「一虎双竜」と呼ばれた1人。伊良子と立会った際に左腕を失う。 岩本虎眼(いわもと こがん) 濃尾一帯に名の聞こえた無双の達人。伊良子や藤木の剣の師。「鬼眼」と恐れられる眼は、見据えた相手を金縛りにする。 牛股権左衛門(うしまた ごんざえもん) 岩本虎眼の門下の師範代で、「一虎双竜」と呼ばれた1人。牛の如く巨大な体をした容貌魁偉の偉丈夫。 三重(みえ) 岩本虎眼の一人娘。清楚な美女。 いく 岩本虎眼の愛妾。妖艶な年増女。虎眼が妻の死後に抱えた何人もの妾の1人で、元は松阪の商家の娘。
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無明逆流れ(むみょうさかながれ)
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「シグルイ」の記事における「無明逆流れ(むみょうさかながれ)」の解説
原作の一編の題名ともなっている技。伊良子が虎眼流を追放された後に、編み出した独自の必殺剣。「盲人が杖を突いているかのような」剣を地面に突き立てた構えから、倒れこんで相手の攻撃をかわしつつ、相手の正中線を「流れ」で切り上げる技。特に流れ星のように首をねらう横のなぎに対しては効果的。
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