氷核活性遺伝子およびタンパク質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 09:28 UTC 版)
「シュードモナス・シリンガエ」の記事における「氷核活性遺伝子およびタンパク質」の解説
氷核活性遺伝子は、世界で初めて氷核活性細菌をスクリーニングしてそれがP. syringaeであることを同定したステファン・リンドウにより初めて単離され、inaと名づけられた。ガレス・ウォーレンのグループはP. syringaeのinaZ(1201bp)、P. fluorescensのinaW(1211bp)、Erwinia. herbicolaのinaH(1258bp)の全塩基配列とその遺伝子にコードされている氷核活性タンパク質の一次構造を提出した。これら3タンパク質と、E. ananas IN-10から単離されたinaAタンパク質(エンコード遺伝子の全塩基配列とタンパク質一次構造は決定されている)はいずれもN、R、Cの3つのドメイン構造から成る。inaZタンパク質では、Met1からThr175がNドメイン、Ala176からIle1151がRドメイン、Phe1152からLys1201がCドメインである。P. syringaeのinaZタンパク質は細胞壁内でクラスター上になって存在すると考えられている。一方で、E. herbicolaの氷核物質は小胞体として産生されることが示唆されており、また、E. ananas IN-10のinaAを組み込まれた大腸菌はinaAタンパク質を封入体として細胞内に蓄積することがわかっており、inaタンパク質の局在は種によって異なると考えられている。
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