楽天的・楽観的
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/20 14:49 UTC 版)
グラスに半分残った水を見て「まだ半分もある」と言うのは楽天主義者(楽天的思考)、「もう半分しかない」というのは悲観主義者(悲観的思考)という有名な性格判断法がある。これは英語ではGlass Half Empty or Half Full? という定番の言い回しになっている。 オックスフォード大学感情神経科学センター教授のエレーヌ・フォックスの2009年の論文では、「セロトニン運搬遺伝子」の型が楽観・悲観を決める可能性が示唆されていた。しかし、パーキンソン病から復帰した不屈の楽観主義者マイケル・J・フォックスの依頼で遺伝子を調べたところ、悲観的なタイプという結果だった。これを受けて研究を続けた結果、悲観的と思われていた遺伝子の型は、外界の影響をうけやすい型であり、逆境で悲観的になる一方、良いことを経験すればより高い幸福を感じ、最大の利益を引き出せるタイプであることが分かった。遺伝子の型によって楽観・悲観は決まっているわけではなく、生育環境の影響が大きくある。マイケル・J・フォックスの場合、変わり者とみなされていた幼少時に、彼を肯定し励ましたやさしい祖母の影響が大きいのではないかと推察されている。研究では、大人でも楽観・悲観は、継続的な訓練で変えることができると考えられている。
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