染分風景花卉模様繡箔小袖
主名称: | 染分風景花卉模様繡箔小袖 |
指定番号: | 2481 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1982.06.05(昭和57.06.05) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 工芸品 |
ト書: | |
員数: | 1領 |
時代区分: | 桃山 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 表は紗綾形【さやがた】に花文散しの綾、裏は紅平絹の袷仕立で、地は直線・曲線を複雑に組合せて黒・紅・白の不定形に染め分ける。紅地・白地には刺繍で松・楓・菊・紫陽花などの花卉類や入子菱・雷文繋などの文様を精緻に施すとともに、鹿子絞りで紫陽花や幾何学文を表す。黒地には霞文・紗綾形・菊花文などを金摺箔で表した跡を留めるが、現在金箔はすべて剥落している。動的で大胆な染め分けによる地に、細緻な文様を配した一種独特の様式は、桃山末から江戸時代初期にかけて現れた、いわゆる慶長小袖の典型を示すものである。一般に、慶長小袖は生地に綸子を用いることが多いが、本品は綾(地経四枚・文緯四枚綾)である点珍らしい。既に重要文化財に指定されている小袖繍箔風景四季花文(鐘紡株式会社蔵)とともに、数少ない慶長小袖の遺品として貴重である。 |
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