最近の受賞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/21 08:19 UTC 版)
平成16年(2004年)度 三菱電機株式会社による暗号化技術の発明に関連した技術者 現在使われている携帯電話の世界的な標準暗号に使われている暗号方式を発明。暗号化・復号のデータ変換処理の高速化が可能で、かつ、安全性が高い。現在の通信に不可欠な日本発の基盤技術である。 平成17年(2005年)度 キヤノン株式会社による連続X線撮影装置用大画面センサーの発明に関連した技術者 液晶ディスプレイで使われている薄膜トランジスタ(TFT)と同じ構造の光センサを発明。この発明により巨大なセンサ(40×40cm)の量産が可能になり、X線デジタルカメラの世界市場を作った。X線写真がネックになっていた病院内のデジタル化に大きく貢献している。 平成18年(2006年)度 東陶機器(現・TOTO)による光触媒技術性超親水技術(ハイドロテクト)の発明に関連した技術者 二酸化チタン等の光触媒効果によって光が当たることにより物質の表面が超親水になる材料を発明。セルフクリーニング効果で雨により汚れが洗い流される。高層ビルのタイルやガラス等の外装材への利用や数々の応用へ発展している。この市場では本発明により日本が圧倒的に世界をリードしている。 平成19年(2007年)度 富士通株式会社による磁気交換結合による熱安定性磁気記録媒体の発明に関連した技術者 HDD媒体の高記録密度化を可能にした発明。1990年初頭には限界と考えられていた1平方インチ当たり40ギガビットの記録密度を大幅に上回る、1平方インチ当たり100ギガビットも可能となった。現在では全世界で生産されているHDDのほぼ全てに適用されている。 平成20年(2008年)度 住友金属工業株式会社による超高強度耐サワー低合金油井管の発明に関連した技術者 これまでにない超高強度と耐サワー性(耐硫化物応力割れ性)を兼ね備えた、石油・天然ガス生産用鋼管(油井管)を発明。サワー環境で使用される油井管の最高強度125ksi級(降伏強さ862MPa級、従来は110ksi級=降伏強さ758MPa級)が実現され、4000 - 6000メートル級の天然ガスサワー高深度井戸の開発を可能とした。 平成21年(2009年)度 株式会社東芝による液晶テレビの高速応答オーバードライブ技術の発明 液晶テレビは中間調と白または黒との間の変化に要する時間がかかり動画応答が悪いとされてきた。駆動波形として実際に必要な電圧よりも一時的に高い電圧を印加するようにして高速応答を実現した。 平成22年(2010年)度 株式会社デンソーによるCO2ヒートポンプ式給湯システムの発明 CO2をヒートポンプの冷媒として用いる場合、お湯を加熱する際に、通常のフロン冷媒で用いられていた凝縮域がなく、超臨界圧状態での熱交換となるため、新たな超臨界圧CO2の制御方法を考案した。これにより、消費電力を従来の電気温水器に対して大幅に低減可能になった。
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