最終氷期以降の海水準変動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/12 16:06 UTC 版)
「海水準変動」の記事における「最終氷期以降の海水準変動」の解説
過去12万年の海水準変動のグラフを見ると およそ2万年前の最終氷期以降、海水準は大規模氷床の融解の結果120m以上上昇した(年平均6mm)。 急激な海水準の上昇が1万5千年前から6千年前までの間に起こり90m(上昇率は平均10mm/年)上昇した。現在から過去2万年を平均すると3mm/年である(急激な変化を除く)。 約1万4千200年前の前後500年間ほどで、融解水のパルス(Meltwater Pulse 1A、mwp-1A), という重要な出来事が起こった。この時海水準はおよそ20m上昇し、上昇率はおよそ40mm/年である。近年の研究では北半球のヤンガードリアス期よりも早く南半球に寒冷化の影響が現れており(Huelmo/Mascardi Cold Reversal)、寒冷化は南極の融解水を主な原因として南から北へ伝わったということを示している。 地質学的データから、世界的な海水面は過去6千年間(人類が文書記録を残すようになるずっと前)、徐々に現在のレベルまで上昇。平均でおよそ0.5mm/年、過去3千年間は平均して0.1-0.2mm/年のペースで上昇した。 なお、ローマ時代の文献からは、イタリアでは紀元後数百年は海水準は安定していたということがわかっている。 英語版Sea level rise 12:18, 29 Mar 2005 より、地質時代の部分を抜粋・翻訳・再編集・加筆した。
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