最終戦争「ヘルタースケルター」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/01 02:57 UTC 版)
「チャールズ・マンソン」の記事における「最終戦争「ヘルタースケルター」」の解説
マンソンはサイエントロジーの分派「最後の審判プロセス教会(Process Church of the Final Judgment)」を拠り所としていた。「最後の審判プロセス教会」はヒトラーを崇拝し、最後の審判において自分たちが選民として役割を果たすと信じていた。マンソンはエリック・バーンの交流分析や、火星人の教育を受けた主人公が新宗教を開くが地球人に殺されるという筋のハインラインによるSF小説『異星の客』に影響を受けた。 マンソンはカルマ思想やヒンドゥー教の左道タントラに訴え、「死は変化に過ぎない」「魂や霊は死ねない」「善も悪も存在しない」と語った。マンソンはブラックムスリムやブラックパンサー党などの黒人たちが蜂起して白人に戦争を仕掛け、白人を全滅させて世界を支配するという最終戦争(ハルマゲドン)を確信していた。この人種戦争が勃発するその日のことを、マンソンは“ヘルター・スケルター”と呼んだ。マンソンはビートルズの『ホワイト・アルバム』の曲にハルマゲドンによる革命と救世主マンソンが表されていると解釈した。マンソンは、カリフォルニア州中部のデスヴァレーに、巨大な地下世界につながる穴があり、この穴の中で、ファミリーたちは終末戦争の間、暮らすのだという幻想に取り憑かれていた。ファミリーに”ヘルター・スケルター”への備えを呼びかけた。戦争があると思うと、ファミリーたちは興奮して、武器や車両を蓄えて、射撃訓練にも励んだ。ついにはマンソンが殺せと言えば人殺しも辞さない殺人集団へと変貌していくことになる。マンソンのコミューンは金銭問題や信者らの緊張関係、警察からの外的な圧力によってマンソンの妄想が過激化していった。
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