最終予選の経過
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ドイツ大会のアフリカ最終予選では、参加国を6チームずつ5つのグループに分け、ホーム・アンド・アウェー方式で計10試合の総当たり戦を行い、各組1位だけが本戦出場できる規定だった。アフリカ最終予選グループ3では最終戦を残す時点で、カメルーンが2位コートジボワールに勝ち点1差の1位であり、カメルーンのヤウンデで開催される3位エジプト(本戦出場の可能性なし)との最終戦に勝てば、同日同時刻にスーダンで行われるコートジボワール対5位スーダン(本戦出場の可能性なし)の結果如何に関わらず自力で本戦出場できる状況にあった。
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最終予選の経過
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アジア地区最終予選は、ドーハでの集中開催方式にて行われた。1次予選A〜F組を1位通過した6か国が総当たりのリーグ戦で対戦し、上位2か国がワールドカップの出場権を得ることになっていた。日本は1次予選F組で7勝1分けとし、UAEを抑えて最終予選へ進出した。一方のイラクは1次予選A組で6勝1分1敗で勝点13、中国を勝点1差で抑えて進出した。 日本は初戦のサウジアラビア戦を0-0で分け、第2戦のイラン戦を1-2で落としこの時点では6か国中最下位だったものの、スタメンの入れ替えを敢行した第3戦は、北朝鮮に3-0で快勝した。しかし、続く第4戦ではそれまでW杯と五輪のアジア予選で一度も勝利がなかった韓国であり、且つ、W杯に自力出場するには勝利が必要であったためほぼ絶望的な状態だった。しかし、結果は三浦知良のゴールで1-0で勝利し、この時点で韓国に代わり首位に立った。守備は6チーム中最少失点(4試合中3試合を完封)、スーパーサブからスタメンに起用された中山雅史が攻撃を活性化するなど、攻守のバランスは上向いていた。 一方のイラクは初戦の北朝鮮戦で2点を先取しながら退場者を出し、2-3で逆転負けを喫すると、試合後にイラクサッカー協会は監督を更迭。1980年代に2度五輪チームを率いたアモ・ババを監督に招いて迎えた第2戦の韓国戦は86分に追いつき2-2で引き分け。第3戦でイラン戦に2-1で勝利すると、第4戦ではサウジアラビアに1-1で引き分けた。6チーム中最多の7得点を挙げながら、失点も7失点という出入りの激しいサッカーをしていた。 最終戦となる第5戦を残した第4戦終了時点の順位は以下のとおり。 順位表(第4戦終了時点)順位チーム勝点勝分負得失差総得点1 日本 5 2 1 1 +3 5 2 サウジアラビア 5 1 3 0 +1 4 3 韓国 4 1 2 1 +2 6 4 イラク 4 1 2 1 0 7 5 イラン 4 2 0 2 -2 5 6 朝鮮民主主義人民共和国 2 1 0 3 -4 5 対戦表(第4戦終了時点)チーム 日本 X 0-0 1-0 - 1-2 3-0 サウジアラビア 0-0 X 1-1 1-1 - 2-1 韓国 0-1 1-1 X 2-2 3-0 - イラク - 1-1 2-2 X 2-1 2-3 イラン 2-1 - 0-3 1-2 X 2-1 朝鮮民主主義人民共和国 0-3 1-2 - 3-2 1-2 X 最終予選敗退(3位以下)。 当時の勝点は勝利2、引き分け1、敗戦0。勝点が同じ場合、得失点差、総得点、当該国間の対戦結果の順で順位を決した。 北朝鮮以外の5か国が勝点の差「1」の中でひしめき、5か国のいずれにも本大会出場のチャンスが残されていた。同日・同時刻キックオフとなる最終戦(第5戦)3試合の組み合わせは 日本 - イラク サウジアラビア - イラン 韓国 - 北朝鮮 となっていた。各試合の結果による勝点等の成績をまとめると下表のようになる。 日本 - イラク日本イラク勝点得失差得点勝点得失差得点日本が勝った場合7 +4以上 6以上 4 -1以下 7以上 引き分けの場合6 +3 5以上 5 0 7以上 イラクが勝った場合5 +2以下 5以上 6 +1以上 8以上 サウジアラビア - イランサウジアラビアイラン勝点得失差得点勝点得失差得点サウジアラビアが勝った場合7 +2以上 5以上 4 -3以下 5以上 引き分けの場合6 +1 4以上 5 -2 5以上 イランが勝った場合5 0以下 4以上 6 -1以上 6以上 韓国 - 北朝鮮韓国北朝鮮勝点得失差総得点勝点得失差総得点韓国が勝った場合6 +3以上 7以上 2 -5以下 5以上 引き分けの場合5 +2 6以上 3 -4 5以上 北朝鮮が勝った場合4 +1以下 6以上 4 -3以上 6以上 本大会出場(勝点7) 最終予選敗退(勝点5以下) したがって、各国の本大会出場条件は次のとおりとなる。 日本 - イラク日本が勝った場合【日 本】 本大会出場【イラク】敗 退 引き分けの場合【イラク】敗 退【日 本】サウジアラビア、イラン、韓国の3か国のうち2か国を成績で上回る必要がある ↓次の条件のいずれかを満たすとき本大会出場 サウジアラビア - イラン 引分けの場合 イランが勝った場合イランが4点差以下で勝った場合 韓国 - 北朝鮮 引分けの場合 北朝鮮が勝った場合 韓国が勝った場合で、かつ韓国が1点差以下で勝った場合 イラクが勝った場合【日 本】敗 退【イラク】サウジアラビア、イラン、韓国の3か国のうち2か国を成績で上回る必要がある ↓次の条件のいずれかを満たすとき本大会出場 サウジアラビア - イラン 3-3以下の引分けの場合 4-4以上の引分けの場合で、かつイラクが2点差以上での勝利 イラクが1点差での勝利の場合、総得点でイラクがサウジアラビアを上回る イランが2点差以下で勝った場合 イランが3点差以上で勝った場合で、かつ得失点差でイラクがイランと同数以上となる 韓国 - 北朝鮮 引分けの場合 北朝鮮が勝った場合 韓国が勝った場合で、かつ韓国の点差より3点差以上上回ってイラクの勝利 サウジアラビア - イランサウジアラビアが勝った場合【サウジアラビア】 本大会出場【イラン】敗 退 引き分けの場合【イラン】敗 退【サウジアラビア】日本、イラク、韓国の3か国のうち2か国を成績で上回る必要がある ↓次の条件のいずれかを満たすとき本大会出場 日本 - イラク イラクが勝った場合で、かつイラクが1点差以下で勝った場合 韓国 - 北朝鮮 引分けの場合 北朝鮮が勝った場合 イランが勝った場合【サウジアラビア】敗 退【イラン】日本、イラク、韓国の3か国のうち2か国を成績で上回る必要がある ↓次の条件のいずれかを満たすとき本大会出場 日本 - イラク イラクが勝った場合で、かつイラクの点差より3点差以上上回ってイランの勝利 引分けの場合で、かつイランが5点差以上で勝利 韓国 - 北朝鮮 引分けの場合 北朝鮮が勝った場合 韓国が勝った場合で、かつ韓国の点差より5点差以上上回ってイラクの勝利 韓国 - 北朝鮮(北朝鮮は敗退決定)韓国が勝った場合【韓国】日本、イラク、サウジアラビア、イランの4か国のうち3か国を成績で上回る必要がある ↓次の条件のいずれかを満たすとき本大会出場日本 - イラク イラクが勝った場合で、かつ得失差で韓国がイラクを上回る場合 引分けの場合で、かつ韓国が2点差以上での勝利 韓国の得失差が+3の場合で、かつ総得点で韓国が日本を上回る場合 サウジアラビア - イラン 引分けの場合 イランが勝った場合で、かつイランが3点差以下で勝った場合 引き分けの場合【韓国】敗 退 北朝鮮が勝った場合第4戦終了時点で首位の日本は勝てば他会場の試合結果にかかわらず出場決定となり、引き分けでもサウジアラビアと韓国のいずれかが引き分け以下で且つイランが勝っても4点差以内、あるいはどちらも勝った場合であっても、韓国が北朝鮮に1点差で勝利した場合(即ち得失点差で日本と同数となる場合)には、日本の総得点が韓国と同数以上であれば日本が出場権を得られるという、かなり有利な条件で日本は最終戦に臨んだ。一方、イラクは日本戦での勝利がまず必要となり、加えてサウジアラビア-イラン戦が引き分けかイランの2点差以内勝利(3点差以上の場合は得失点・総得点でイランとの争い)または韓国が北朝鮮に対し引き分けか敗れた場合には、1986年メキシコ大会に続く2度目のW杯本大会出場が実現する状況だった。韓国は第4戦の日本開始前まで首位を走っていており、残る相手は予選で敗北経験がない日本と最終戦で戦う最下位の北朝鮮だったため、W杯出場は決定的であった。しかし日本戦で屈辱の敗北を喫したために3位に転落し自力出場の可能性が消滅しており、最終戦で勝利しても日本とサウジアラビアが共に勝利した場合は本大会出場ができない状況にあった。
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