既成事実化の成功
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 00:39 UTC 版)
2017年AFCチャンピオンズリーグの水原三星ブルーウィングス・川崎フロンターレ戦で、水原が川崎に敗北すると、水原サポーター30人ほどが川崎サポーターエリアに侵入して暴力行為を行った。水原側サポーターは暴行の理由を試合前に旭日旗を掲出されたと主張し、アジアサッカー連盟は倫理規定における、第58条の「差別行為の規定(Anyone who offends the dignity of a person or group of persons through contemptuous, discriminatory or denigratory words or actions concerning race, skin colour, gender, language, religion, political opinion, wealth, birth, sexual orientation, or ethnic, national, or social origin has committed an offence.)」および第65条の「観客の行動責任(Improper conduct undertaken by spectators is an offence)」の2つに該当するとして、川崎フロンターレに1年間の執行猶予付きでAFC主催大会のホームゲーム1試合の無観客試合と罰金1万5000ドルを命じた。(なお、暴行を起こした水原サポーターは、川崎側が騒動の収拾に忙殺されたため、起訴されることはなかった。) この結果を受けて、大韓サッカー協会の鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長は「AFCが正しい決定を下し、国際サッカー連盟もこれに対して異議がないと考えている」と「戦犯旗は容認できない」という韓国の主張は世界的な認識であると宣言した。川崎フロンターレはアジアサッカー連盟の「独立した調査の結果、旭日旗を韓国で韓国のチームに掲げたのは差別にあたる」という説明に対して「『独立した調査』というのはいつ、誰が、どのようにまとめたものなのか言及がない。根拠が示されない中で判断を下すのはおかしい」と上訴を行ったが、棄却された。 これ以降、韓国では旭日旗を用いた応援は日韓だけではなく国際的な不適切行為であると認知され、2018年のサッカーワールドカップでは、海外のメディアが日本の応援団を試合終了後にゴミ掃除を行っているなど好意的に報じられたが、韓国では戦犯旗を掲げた応援行為を糾弾していないと不満を募らせ、国際社会に対する旭日旗追放運動の機運は高まっていった。
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