整数に対する除法の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 08:29 UTC 版)
「除法の原理」の記事における「整数に対する除法の原理」の解説
主張1 与えられた二つの整数 n および m ≠ 0 に対して、n = am + b (0 ≤ b < |m|) が成立するような整数 a および b が一意的に存在する 証明 存在性 証明略 一意性 証明略 主張2 与えられた二つの整数 n および m ≠ 0 に対して、n = am + b (|b| < |m|) が成立するような整数 a および b が存在する 剰余の取り方に関する注意 一般に、剰余の一意性には注意が必要である。一意性が保障されない簡単な例として、a = 7, b = −3 とすると7 = (−2)(−3) + 1 7 = (−3)(−3) − 2 と 2 通りに分解することができて、確かに |1| < |−3| も |−2| < |−3| も成り立っている。 一意性を与える付帯条件のつけ方は一通りではない。たとえば、「被除数が負であるときは、被除数と絶対値が等しい自然数をとり、そちらを割算してから改めて符号を付け替える」 というような流儀も存在して、これも広く用いられている。計算機においては、負の数の表現方法にも因る話であるので、プログラムに剰余計算をさせるときなどは注意が必要である。自然数の場合にはこのような混乱は生じない。
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