ほ‐きゅう〔‐キウ〕【捕球】
捕球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/25 09:18 UTC 版)
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捕球(ほきゅう)とは、野球・クリケットなどで、ボールをグラブ又は素手で野手がしっかり受け止めて尚且つ確実に掴む行為を指す。キャッチ(catch)ともいう。公認野球規則2.15により、捕球は定義されている。
野球では特に、「打球の捕球」、「投球の捕球」、「送球の捕球」といった言葉がしばしば使われる。
概要
野球・クリケットで捕球は基本的なプレイの一つである。
捕球はグラブ又は素手のどちらかで行わなければならない(クリケットは素手のみ)。帽子やポケット等で受け止めても捕球とはならない。ボールに触れた直後に他のプレーヤーやフェンスにぶつかるなどしてボールを落としたり、ジャッグル(お手玉)したりしているなどで、確実にボールを掴んだと審判員が認めなければ捕球とはならない。一方、確実にボールを掴んだと審判員が認めれば、その後引き続いてボールを送球しようとしてボールを落としたとしても捕球と判定される。つまり、捕球と認められるためには、野手がボールにふれ、これを確実に掴み、手放す場合も意識して手放したことが明らかな状態であることが求められ、これは審判員の判断による。
打球の捕球
打球の正規捕球とは、地面やフェンスにボールが触れるより前にこれを確捕しなければならない。地面やフェンスに触れる事無く最終的にボールを掴む事ができれば、ボールに触れた後にジャッグルしても捕球と判定される。用語上は、打球に関してこれを「捕球した」といった場合、すなわち打者アウトを意味する。したがって、それだけではアウトにならないプレイ、例えばフェンス直撃のクッションボールやゴロをグラブに納めても厳密には捕球とは言わない。このためテレビ・ラジオ中継や新聞雑誌では「捕った」や「処理した」などの表現を用いている。
タッグアップを行う場合、走者は、野手の体や着衣に初めて打球が触れた瞬間にリタッチの義務を果たしていればよい。従って、わざとジャッグルを繰り返して捕球を遅らせても、守備側に有利にならない。
投球の捕球
投球の捕球は捕手が行う。投球を正規に捕球する為には、投手の手からボールが離れてから捕手に届くまで、地面に投球が触れてはいけない。一度捕手の手やミットに触れたあと地面に落とした場合はもちろん、捕手の手やミットに到達する前に投球が地面に触れていた場合は、たとえ完全にミットに収まっても正規の捕球とはみなされない。
ファウルチップについては、最初に捕手の手やミットにボールが触れた場合は、その後プロテクターやマスクに当たっても、地面に落ちるまでに捕球すればファウルチップと判定されストライクが宣告される。チップしたボールを捕手が捕球できなかった場合は、ファウルボールとなる。
第3ストライクと宣告された投球を捕手が正規に捕球した場合は、打者は三振でただちにアウトになる。これを正規に捕球できなかった場合、打者はただちにアウトにならず、打者走者として一塁に進塁が認められる場合がある(振り逃げ)。
送球の捕球
走者をフォースアウトにする、打者走者を一塁アウトにする、あるいはリタッチの遅れた走者をアピールアウトにするため、ベースカバーした野手があらかじめ足などをベースに触れた状態で送球を受ける際は、送球途中にボールがバウンドしても最終的にグラブまたは素手により確捕できればその時点で捕球とみなされ当該走者はアウトとなる。確捕前にジャッグルするなどし、その間に走者が塁に触れればアウトとはならない。
捕球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 10:20 UTC 版)
捕手にとって最も重要な役割は投手の投球を捕球することである。プロの投手の高速のボールや変化球をミスなく捕球するためには各種の捕球技術が必要とされている。投手の投じる速球や変化球、時にはワンバウンドするものや暴投を正確に捕球できず、後逸 することが多いと投手や監督から信頼されにくく、走者がいる場合には、捕逸してしまうと相手に進塁や得点の機会を容易に与えてしまうからである。ワンバウンドなどの難しい球を捕球できない時にも、捕手は自分の体にボールを当ててでもボールを止め、後方へそらさないことが求められる。 このため特に捕球が難しいナックルボール投手が在籍するチームではこれを捕球する能力に長けた専属捕手が存在する場合もある。例えばボストン・レッドソックスではティム・ウェイクフィールドの先発登板する試合では、打撃に優れる正捕手のジェイソン・バリテックではなく、捕球に優れる控え捕手(ダグ・ミラベリ、ケビン・キャッシュ、ジョージ・コッタラス)が必ず先発出場していた。 捕球時には打者のスイングを妨害してはならず、ミットがバットに触れた場合は打撃妨害と判定され、打者の一塁への安全進塁権が与えられる。 ミットやグラブを手から外してボールに触れさせてはならないのと同様、キャッチャーマスクを頭から外してボールに故意に触れさせると捕手にボークが宣告され、安全進塁権が与えられる (公認野球規則5.06(b)(3)(E))が、2021年にカート・カサリにこの反則が適用された。 また、投球をミットで捕球した時の音(捕球音)を大きく響かせた方が投手は気分が良くなり、また捕球音が大きく響くと打者へ与える心理効果もあるため、できるだけ大きな「いい音」を立てて捕球することも、捕手に必要な捕球技術の一つとされている。 捕手の捕球に必要とされている身体的条件は、俊敏性と下半身の柔らかさなどである。低い投球を後逸しないように低く構えるためには下半身の柔らかさが必要であり、投手の投球がそれても捕手が構えた姿勢から左右や上下に動いて捕球したり、打者がファウルチップした打球を後方へ逸らさず直接捕球するには、俊敏なフットワークが必要である。プロ野球の捕手に求められる「下半身の柔らかさ」とは、身体的には、筋力、筋肉の伸縮性、および、腰・膝・足首の関節の柔軟性(関節の可動範囲の広さ)を指している。梨田昌孝は「うまいキャッチングは投手の力を引き出し、球審も味方につけられる」と自著に記している。捕手に最も必要とされる能力はこれらの捕球の能力・技術とされており、その他の能力(リード、肩、打撃など)が良くても、捕球に難がある捕手は、正捕手としては起用されないことが多い。
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「捕球」の例文・使い方・用例・文例
- なんてみごとな捕球だ
- ボールを捕らえる, 捕球する.
- 彼は見事に捕球した.
- 彼は捕球しそこなった.
- 両手での捕球.
- 捕球しそこなう.
- 遊撃手はフライを捕球しようとしたがボールはグラブからぽろりと落ちた.
- それが地面につく前に、彼はボールを捕球した
- 野手が捕球する
- 野球などで,体を投げ出すようにして捕球する
- ボールが捕球寸前でバウンドする
- 野球で,片手だけで捕球する
- 野球において,グローブをした手を反対側に伸ばして片手で捕球すること
- 野球で,無死または1死で,走者1,2塁または満塁の時に内野手が当然捕球できる範囲に打ったフライ
- 野球で,野手が別の野手への送球を途中で捕球すること
- 捕球できない球を投げる
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