憑依儀礼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 15:36 UTC 版)
ピー信仰には、憑依儀礼があり、シャーマンはマーキー(ラーンソンのほうが一般的)と呼ばれる。マーキーと憑依霊との関係は主従関係。憑依霊の方が主人であり、憑依者は従者である。マーキーはその名前が意味するように憑依霊に御される「馬」である。 マーキーは憑依によって諸事の託宣を受けることができる。また、儀礼の中には医療儀礼も含まれる。病気の判じ(ピー原因、ピーと自然の原因、自然原因)や薬、護符などの処方を行う。その際に、病院での近代治療、医薬を同時に用いることを勧めることもある。 憑依儀礼はチェンマイ等の都市部において都市民間カルトとして復興の動きがある。ピーは仏教と異なり俗世利益をもたらす性質を持っているため、マーキーの行う託宣は株価の変動、宝くじの番号を当てられるという俗信があり、相談に訪れる人が増えている。また、医療儀礼は現代医療が見放した不治の難病を治すために求められる場合がある。さらに、チェンマイ県のワットドーイカムのプーセ・ヤーセ憑依儀礼は観光客が訪れることも多くなっており、憑依儀礼においても現代社会の流れに対応しながら変化している姿が見られる。
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