市販車用のGTウイング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/22 19:56 UTC 版)
「GTウイング」の記事における「市販車用のGTウイング」の解説
機能的にも視覚的に大きな変化が生まれるパーツでもあるため、フルチューンされたマシンからドレスアップカーまで広く認知されている。 リアのダウンフォース獲得に非常に有効なエアロパーツであるが、市販されているアフターパーツとしてのGTウイングは、空力解析を行っていないファッションウイングが大多数であり、ダウンフォース獲得に最も重要な翼型(翼断面形状)も形を似せただけで、きちんと空力的な設計がされていない場合が多い。そのためダウンフォースを効果的に使いサーキット走行などでタイムアップを図りたい場合などは、風洞実験により開発設計しているレース用エアロパーツメーカーの市販ウイングを正しい位置と角度に取り付ける必要がある。 ウイングの研究例> 市販車へ取り付ける際には純正ウイングの取り付け穴をふさぎ、新たに穴を開けてGTウイングを取り付けるのが一般的である。このとき、新たに空けた穴にシーリングを施さないと、そこから雨水で錆が発生する上に、トランク内の荷物が濡れるときがある。このような手間を省くために純正ウイング取り付け穴と同じ位置にステーを取り付けられるように車種専用のステーが設計された商品もある。また、振動でステーがボディを傷つけるのを防ぐためにゴムなどをかませることも望ましい。一般的なステーは純正ウイングよりも比較的高い位置にウイングを配するため高さがある。そのため、セダンなど一部の車種では一体感を出すためにローマウントタイプと呼ばれる低いステーも発売された。トランクリッド部がある車だけではなく、ハッチバック車にも専用のステーを使い取り付けられるものがある。ウイングには大きなダウンフォースがかかるためにトランクリッドがへこむ恐れがあり、取り付け部やトランク内部に補強をする場合も多い。また、GTウイングは空気抵抗も増大するため、しっかり取り付けないと高速走行中にウイングが外れて後ろに飛んでしまい後続車に被害を与えかねないので、十分な注意が必要である。 ウイングを取り付けることで、道路運送車両法に違反してしまう場合があることにも注意が必要である。リアバンパーの後端よりも後ろに出ておらず、車両の両脇から片側165mm以内に収まっているか翼端板と車体の間隔が2cm以内でボディと同一とみなされる場合は法に則るとされる。
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