寄生容量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 01:08 UTC 版)
寄生容量(きせいようりょう、英: stray capacity)は、浮遊容量(ふゆうようりょう)、漂遊容量(ひょうゆうようりょう)[1]とも呼ばれ、電子部品の内部、あるいは電子回路の中、またモーターコイルなどの導体とフレームや外部筐体などの導体間、さらに電源ケーブルと床(大地)間など、それらの物理的な構造(導体‐絶縁体-導体の構成)に起因する、設計者が意図しない電荷を蓄えることができる容量成分のことである。長い電源ケーブルは特に大きな静電容量があり、大電流がスイッチング制御されるモーターやヒーターでは高周波の強いEMIが発生する為、対地間との寄生容量に大きな電荷が蓄積されることがある。金属の筐体を接地する目的は、人体を感電から守る保護接地が知られているが、誘導により蓄積する電荷を大地へ逃がす機能接地の役割も大きい。電磁波が発生しやすい素子を静電シールドし筐体へボンディングすることも、寄生容量の電荷を逃がす目的である。
- 1 寄生容量とは
- 2 寄生容量の概要
- 3 影響
- 4 集積回路における寄生容量
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