好塩基球 ( basophilic leukocyte )
好塩基球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/10 05:19 UTC 版)
好塩基球(こうえんききゅう)とは、白血球の中で、普通染色の塩基性色素により暗紫色に染まる大型の顆粒(好塩基性顆粒)をもつものをいい、直径10~16μm。一般に好塩基球はウサギを除き、その数は少ない。正常のヒトで白血球の0.5%含まれている。この顆粒は、メチレンブルーやトルイジンブルーなどの塩基性色素の本来の色調である青色ではなく暗紫色に染まり、これを異染体という。
- ^ Ochiai K, Wang B, Rieger A, Kilgus O, Maurer D, Födinger D, Kinet J, Stingl G, Tomioka H (1994). “A review on Fc epsilon RI on human epidermal Langerhans cells”. Int Arch Allergy Immunol. 104 Suppl 1 (1): 63–4. doi:10.1159/000236756. PMID 8156009.
- ^ Prussin C, Metcalfe D (2006). “5. IgE, mast cells, basophils, and eosinophils”. J Allergy Clin Immunol 117 (2 Suppl Mini-Primer): S450–6. doi:10.1016/j.jaci.2005.11.016. PMID 16455345.
- ^ 江川真由美,烏山一「好塩基球研究のアップデート」『実験化学』第30巻第6号、2012年、905-911頁。
好塩基球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 08:37 UTC 版)
詳細は「好塩基球」を参照 小葉状の核を持つ好塩基球が赤血球に囲まれている。 好塩基球は、骨髄や血液中でもっとも少ない細胞の一つである(全細胞の2%未満)。これは、好中球や好酸球と同様に分葉した核を持つが、小葉は2つしかなく、それらをつなぐクロマチンフィラメントはあまり見られない。好塩基球は、IgE、IgG、補体、ヒスタミンと結合できる受容体を持っている。好塩基球の細胞質には、さまざまな量の顆粒が含まれており、通常はこれらの顆粒は核を部分的に隠すのに十分な数である。好塩基球の顆粒内容物には、ヒスタミン、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、ペルオキシダーゼ、血小板活性化因子、その他の物質が豊富に含まれている。 感染症が発生すると、成熟した好塩基球が骨髄から放出され、感染部位に移動する。好塩基球が損傷を受けると、ヒスタミンが放出され、侵入した生物と戦うための炎症反応に寄与する。ヒスタミンは、好塩基球に近い毛細血管の拡張と浸透性の増加を起こす。損傷した好塩基球や他の白血球は、感染部位への血流を増加に寄与するプロスタグランジンと呼ばれる別の物質を放出する。これらのメカニズムにより、血液凝固成分を感染部位に送達することができる(これにより回復プロセスが開始し、体内の微生物が他の部位に移動するのを阻止する)。また、炎症組織の浸透性が高まると、感染部位により多くの食細胞が移動して微生物を食べ尽くせるようになる。
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好塩基球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 07:10 UTC 版)
詳細は「好塩基球」を参照 好塩基球(好塩基性白血球)(Basophil)は、末梢血内の白血球の1%以下である。 普通染色の塩基性色素により、暗紫色に染まる大型の顆粒(好塩基性顆粒)を持つ。 肝臓の肥満細胞と似ており、細胞表面にIgEに対するレセプターをもち、抗原刺激によって脱顆粒反応を起こし、血管作動性タンパク質であるヒスタミンを遊離し、凝固阻止因子であるヘパリンを分泌することにより血液の血管内凝固を防止している。 生体の免疫機能に関与していると考えられるが、はっきりとした存在意義は不明である。
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