てんおう‐せい〔テンワウ‐〕【天王星】
読み方:てんおうせい
⇒てんのうせい(天王星)
てんのう‐せい〔テンワウ‐〕【天王星】
読み方:てんのうせい
《(ラテン)Uranus》太陽系の7番目の惑星。太陽からの平均距離28億7500万キロ。公転周期84.022年、自転周期0.718日、赤道半径2万5559キロ、質量は地球の14.54倍。自転軸が軌道面に対し97.9度傾き、横倒しで自転。多数の環、27個の衛星をもつ。1781年、英国のF=W=ハーシェルが発見。ウラノス。
[補説] (衛星)エアリエル、ウンブリエル、ティタニア、オベロン、ミランダ、コーディリア、オフェーリア、ビアンカ、クレシダ、デスデモーナ、ジュリエット、ポーシア、ロザリンド、ベリンダ、パック、キャリバン、シコラックス、プロスペロー、セテボス、ステファノ、トリンキュロ、フランシスコ、マーガレット、フェルディナンド、ペルディータ、マブ、キューピッド
天王星
太陽から遠くはなれたみどり色の星
天王星は土星の外側を回る惑星(わくせい)です。太陽からは、土星までの約2倍の距離、29億kmもはなれています。地球からは大型の望遠鏡でもはっきり見えません。みどり色にぼんやり見えるのは、大気にメタンが多くふくまれているからと考えられています。直径は地球の4.1倍ほど、重さは約15倍あります。土星や木星と同じように水素とヘリウムからできています。合計11個の輪ももっています。
天王星は横になって太陽のまわりを回っている
天王星の大きな特徴に、自転軸に対して公転軸が98度もかたむいていることがあげられます。つまり天王星は横だおしになって、ごろごろと転がるようにして太陽のまわりを回っているのです。このため、天王星の北極や南極の真上に太陽がくることもあるのです。それでも、自転するのにたった17時間15分しかかかりません。また、天王星の自転軸と北極や南極は60度もずれています。このようなずれがなぜ起きたのかは、いまだにわかっていません。
天王星の発見は彗星とのかん違いから
天王星は1781年、イギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見されました。彼が星の距離をはかるための観測をしているときに、ぐうぜん、天王星を見つけたのです。最初ハーシェルは、それを彗星(すいせい)だと思っていましたが、その後の軌道観測によって、ほかの惑星といっしょに太陽のまわりを回っていることがわかり、太陽系の第7惑星として発表しました。
天王星をめぐる27個の衛星たち
天王星の衛星は現在27個が確認されています。そのうち、大きなものは5つです。ミランダは直径472kmの小さな衛星ですが、表面に断層があります。アリエルは天王星から2番目に近い衛星で、直径が1,158km。チタニアは天王星でもっとも大きな衛星で、直径が1,578kmあります。もっとも外側を回る衛星がオベロンです。直径は1,522kmあります。ウンブリエルはクレーターでおおわれた暗い衛星で、直径は1,170kmです。
ボイジャー2号以来初めての観測
1994年8月、ハッブル宇宙望遠鏡が天王星をとらえました。天王星を観測したのは、1986年にボイジャー2号以来初めてで、ハッブル宇宙望遠鏡から送られてきた映像では、地上からでは見ることのできない天王星の輪や、ボイジャー2号では観測できなかった天王星の雲の模様などもとらえられています。また、高層には「かすみ」の存在が確認されています。1996年4月には、天王星の大気が3つの層になっている様子をとらえた画像も公開されました。
「天王星の雲」も観測
さらに、1997年2月にスペースシャトルによるサービスミッションで新たに取り付けられた観測装置「NICMOS(近赤外カメラ及び多天体分光器)」を使って、1997年7月には6つの雲がはっきりと写っている赤外線画像を撮影しました。また1998年10月に発表された画像には約20個もの雲が確認されたり、過去に撮影された画像との比較によって天王星の一番明るく見える輪が歳差運動をしていることが確認されました。
ハッブル宇宙望遠鏡による観測は、今まで解明されなかった天王星の謎を解く上で、大きく貢献していくことでしょう。
天王星
天王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/28 22:41 UTC 版)
これら2つの衛星はそれらの重力によって、ε環を安定して存在するような軌道をとっているものと考えられる。 コーディリア オフィーリア
※この「天王星」の解説は、「羊飼い衛星」の解説の一部です。
「天王星」を含む「羊飼い衛星」の記事については、「羊飼い衛星」の概要を参照ください。
天王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 21:46 UTC 版)
天王星への最接近は1986年1月24日に行われた。ボイジャー2号の天王星訪問はわずか24時間弱であったが、天王星についての多くの情報をもたらした。以下に述べる環や衛星・大気についての情報に加え、天王星の1日の長さや磁場の存在などの情報である。 ボイジャー2号は天王星の未知の衛星を新たに10個発見した。また天王星の97.77°傾いた自転軸によって生じたユニークな大気の性質を調査したり、天王星の環の調査を行った。この調査で天王星の環は、木星や土星と性質が異なり、形成時期も天王星より若いことが判明した。ある天体が天王星の潮汐力により破壊され、形成されたと考えられている。またボイジャー2号は天王星に磁場が存在することも発見している。 また天王星の5大衛星の一つ、ミランダも観測した。ミランダの表面は深さ 20 km以上におよぶ巨大な渓谷などがあり、複雑な地形であった。過去に何らかの破壊的な地殻変動があったと考えられている。
※この「天王星」の解説は、「ボイジャー2号」の解説の一部です。
「天王星」を含む「ボイジャー2号」の記事については、「ボイジャー2号」の概要を参照ください。
天王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 08:24 UTC 版)
「天王星の衛星」も参照 天王星の赤道傾斜角は約98度、つまり黄道面に対しほぼ横倒しに倒れて逆行自転している。5大衛星とその内側を周る衛星は全て天王星の自転方向に順行しており、軌道傾斜角も天王星の赤道面に対して0 - 4度しか傾いていないため、これら18の衛星は黄道面に対して全て逆行している。5大衛星より外側の軌道を持つ9つの不規則衛星は、マーガレット以外の8つが天王星の公転方向に対して逆行している。これらの不規則衛星は、天王星の形成直後に捕獲されたものと推測されている。
※この「天王星」の解説は、「逆行衛星」の解説の一部です。
「天王星」を含む「逆行衛星」の記事については、「逆行衛星」の概要を参照ください。
天王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 07:47 UTC 版)
「クトゥルフ神話の星々」の記事における「天王星」の解説
原住種族名:ルギハクス。立方体の金属生物種族がいる。シャッガイの昆虫種族が、地球に来る前に一時いた。
※この「天王星」の解説は、「クトゥルフ神話の星々」の解説の一部です。
「天王星」を含む「クトゥルフ神話の星々」の記事については、「クトゥルフ神話の星々」の概要を参照ください。
天王星(太陽系第7惑星)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:09 UTC 版)
詳細は「天王星」を参照 天王星(英語: Uranus)は、太陽系の第7惑星。質量は地球の約14倍で、外惑星系の中ではもっとも質量が小さい。太陽系の惑星で唯一、太陽に対して横倒しで自転しており、その赤道傾斜角は90度を超えている。中心部の核はほかの巨大惑星よりも温度が冷たく、熱をほとんど放出していないとされている。27個の衛星を持っており、特にチタニア、オベロン、ウンブリエル、アリエル、ミランダの5つは比較的大型である。
※この「天王星(太陽系第7惑星)」の解説は、「太陽系」の解説の一部です。
「天王星(太陽系第7惑星)」を含む「太陽系」の記事については、「太陽系」の概要を参照ください。
天王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 04:41 UTC 版)
「宇宙戦艦ヤマトシリーズの天体」の記事における「天王星」の解説
天王星はヤマトシリーズの太陽系惑星の中で、唯一惑星本体の姿が一度も映っていない。 「天王星」も参照 『宇宙戦艦ヤマト2』 第18話において、天王星基地所属艦隊が土星空域へ出撃する。 『ヤマトよ永遠に』 名前のみ登場。重核子爆弾の通過により、基地要員が全滅して通信が途絶する。 『宇宙戦艦ヤマト2199』 名前のみ登場。第3話において、公転軌道がヤマトの火星からのワープテストの目的地の予定となっていたが、ワープ時に未知の障害物を感知・回避したことにより、ヤマトは木星重力圏内へワープアウトする。 また、第11話での政府広報映像内で、2191年4月1日に、太陽系へ侵入するガミラス艦隊を映像に捉えたのが、天王星の監視ステーションであったことが語られている。
※この「天王星」の解説は、「宇宙戦艦ヤマトシリーズの天体」の解説の一部です。
「天王星」を含む「宇宙戦艦ヤマトシリーズの天体」の記事については、「宇宙戦艦ヤマトシリーズの天体」の概要を参照ください。
天王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/23 06:56 UTC 版)
道中2つのシェルターに分岐する特殊な惑星。「勇気のハート」がどこかにあるが登場する敵は太陽系最強クラスばかり。
※この「天王星」の解説は、「地球戦士ライーザ」の解説の一部です。
「天王星」を含む「地球戦士ライーザ」の記事については、「地球戦士ライーザ」の概要を参照ください。
天王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 06:38 UTC 版)
空々の名付けは『ブループ』。擬人化態は女学生の様な理知的な女性。常に横たわっている。
※この「天王星」の解説は、「伝説シリーズ」の解説の一部です。
「天王星」を含む「伝説シリーズ」の記事については、「伝説シリーズ」の概要を参照ください。
天王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 04:22 UTC 版)
詳細は「天王星の衛星」を参照 天王星の衛星へのローマ数字を用いた番号付け方式は、かなりの間流動的なものであった。ウィリアム・ハーシェルは当初6個の衛星を発見したと主張したが、チタニアとオベロン以外の4つは確認されず、恒星を誤認していたことが後に分かっている。その後50年近くに渡って、天王星の衛星はハーシェルが用いた観測装置以外では観測されていなかった。1840年代になると、観測装置が発達したことと、天王星が空の観測しやすい領域に移動したことによって、チタニアとオベロンに加えてさらなる衛星が検出されるようになった。ウィリアム・ハーシェルによる記法ではチタニアとオベロンは Uranus II と IV とされ、ウィリアム・ラッセルの記法では I と II とされるなど、出版物の中でも表記は統一されていなかった。アリエルとウンブリエルの確認を受け、ラッセルは天王星から近い順に衛星に I から IV までの番号を与え直し、これは最終的に固定された。 1787年に発見された天王星の最初の2個の衛星は、さらに2個の衛星が発見された翌年の1852年まで名前が与えられていなかった。これらの4つの衛星に名前を与えたのは、ウィリアム・ハーシェルの息子で天文学者のジョン・ハーシェルである。彼はギリシア神話から名前を採用する代わりに、英文学に登場する精霊から命名した。オベロンとチタニアはウィリアム・シェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』に登場する妖精オーベロンとティターニアから、アリエルとウンブリエルはアレキサンダー・ポープの詩『髪盗人』に登場する空気の精から名付けられている (アリエルはシェイクスピアの『テンペスト』に登場する人物名でもある)。天王星の語源であり空と空気を司る神であったウーラノスの周囲には空気の精がいたことが名前の採用の理由であると考えられる。 その後の衛星の命名は、空気の精から名前を採るという方針ではなく、ハーシェルの原資料に焦点を当てるものであった (マブとパックのみは空気の精から命名するという流れを受け継いでいる)。5番目の衛星ミランダは、1949年に発見者のジェラルド・カイパーによって、シェイクスピアの『テンペスト』に登場する人間の名前に因んで命名された。現在のIAUによる天王星の衛星への命名の慣習は、シェイクスピアの戯曲かポープの『髪盗人』の登場人物に因んだ名称を付けるというものである。ただし現時点ではポープの『髪盗人』に由来する名前はアリエル、ウンブリエルとベリンダの3つのみであり、残りはシェイクスピアの戯曲に由来する。当初は外側の衛星には全て『テンペスト』に因んだ名前だけが付けられていたが、マーガレットが『空騒ぎ』から命名されてこの傾向は終わった。
※この「天王星」の解説は、「衛星の命名」の解説の一部です。
「天王星」を含む「衛星の命名」の記事については、「衛星の命名」の概要を参照ください。
天王星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 18:45 UTC 版)
天王星は4つの巨大ガス惑星のうち最も脱出速度が低いため、ヘリウム3を採掘する場所として提案されている。もしロボットの活動に人間の管理が必要だと判れば、天王星の衛星のどれかが基地に使えるかもしれない。別の手段は、大気中にフローティングシティを設置することである。水素で満たした気球を使い、重力がほぼ地球の表面と同じ大きさになる辺りに大量の物体を吊るすことができる。土星や海王星も同じく適しているかもしれないが、木星は高重力と脱出速度、それに放射線のため、おそらく困難だろう。
※この「天王星」の解説は、「外部太陽系の植民」の解説の一部です。
「天王星」を含む「外部太陽系の植民」の記事については、「外部太陽系の植民」の概要を参照ください。
天王星
出典:『Wiktionary』 (2021/10/04 11:30 UTC 版)
固有名詞
発音(?)
- て↗んのーせー
- て↗んの↘ーせー
- て↗んお↘ーせー
翻訳
- イタリア語: Urano
- ウェールズ語: Wranws
- 英語: Uranus
- エストニア語: Uraan (et)
- エスペラント: Urano
- オランダ語: Uranus (nl) 中性
- ギリシア語: Ουρανός (el) (uranós) 男性 [u.ra.ˈno̞s]
- シンハラ語: යුරේනස්, බ්රහස්පති ග්රහයා
- スウェーデン語: Uranus (sv)
- スペイン語: Urano
- スロヴェニア語: Uran (sl) 男性
- セルビア・クロアチア語:
- タイ語: ดาวมฤตยู, ดาวยูเรนัส
- タタール語: Uran
- チェコ語: Uran (cs) 男性
- 朝鮮語: 천왕성 (天王星, cheonwangseong)
- テルグ語: యురేనస్ (yuraenas^)
- ドイツ語: Uranus (de) 男性
- トルコ語: Uranüs (tr)
- ハンガリー語: Uránusz (hu)
- フィンランド語: Uranus (fi)
- フランス語: Uranus (fr) 男性
- ブルトン語: Ouran 女性
- ポーランド語: Uran (pl) 男性
- ポルトガル語: Urano (pt) 男性
- マルタ語: Uranju
- マレー語: Uranus (ms)
- ラテン語: Uranus (la) 男性
- リトアニア語: Uranas (lt) 男性
- ロシア語: Уран (ru) 男性
関連語
「天王星」の例文・使い方・用例・文例
- 今日,天王星が遠日点を通過します。
- 海王星の存在は天王星の軌道の摂動から予測され、次に、それは1846年に特定された
- 小惑星帯(木星、土星、天王星、ネプチューン、冥王星)の外に軌道がある大惑星
- 天王星は1781年にウィリアム・ハーシェルによって発見された
- 英国の天文学者(ドイツ生まれ)で、赤外光を発見し、星の目録を作り、惑星の天王星を発見した(1738年−1822年)
- 米国の数学者、天文学者で、天王星、土星、および、海王星の研究で知られる(1809年−1880年)
- 天王星という天体
天王星と同じ種類の言葉
- 天王星のページへのリンク