大陸書房版とC★NOVELS版の関係
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「デルフィニア戦記」の記事における「大陸書房版とC★NOVELS版の関係」の解説
処女作『デルフィニアの姫将軍』と『グランディスの白騎士』は大陸書房から出版されたが、出版社の倒産により未完のまま打ち切られた。後に中央公論社のC★NOVELSで再開されるにあたり、時をさかのぼって新たに書き始められたが、大陸書房版のストーリーとの食い違いが発生している。 作者は大陸書房版は過去の作品であると主張し、再版はしないと宣言していたが、既に絶版で入手困難となっており(幻の大陸書房版)、それでも読みたいという読者の要望にこたえる形で『王女グリンダ』として合本、C★NOVELSから再版された。この再刊版の前書きには「『王女グリンダ』がリィとシェラの物語であるなら、『デルフィニア戦記』はウォルとリィの物語である」という旨の記述がある。 『王女グリンダ』と『デルフィニア戦記』との主な違い 『デルフィニア戦記』(以下『戦記』)の4巻までのストーリーは、『王女グリンダ』(以下『王女』)の物語が開始する前の出来事となっている。その為、過去から書き始めた『戦記』は『王女』に該当する5巻以降の話が変更されている。作者は、『王女』第3巻でリィとウォルの挙式を書いた後、第二部として、時系列を過去に戻し、ウォルとリィの出会いからコーラル奪回までを書くつもりだったという。 『王女』の主役がリィではなくシェラ。 ファロットの設定が違う。里は存在せず、シェラはスケニアにいる族長(ファロット伯爵)から直接仕事を回されてリィのところへやってきた。そのため、自分は一族の一人であるという自覚を持ち、その中でも特に腕利きであるとされる。 ウォルがドラ将軍を敬称なしで呼ぶ、シャーミアンは剣のほかに鞭も使うなど、一部の人物の基礎設定が違う。 基本的な一人称が「ぼく」であるなど、リィの王女としての振る舞いが違う。比較して『戦記』よりも怪我をしやすい。 軍の中の位として、それぞれが十万人の軍隊の指揮資格を持つ十二人の将軍が定められており、『戦記』にも登場する一部の人物(バルロ、ドラ将軍など)が任じられているが、リィは王女の肩書きの他にこの肩書きも持つ。 リィに最初に縁談を持ってくるのが、隣国ではなく南部にある新興国・グランディス。ただし、この国は『戦記』には登場しない。なお、ホーリー・ダルトンはこの国の人間として登場する。
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