だい‐とう〔‐タウ〕【大刀】
たち【太‐刀/大=刀】
大刀
主名称: | 大刀 |
指定番号: | 1898 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1981.06.09(昭和56.06.09) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 工芸品 |
ト書: | |
員数: | 3口 |
時代区分: | 平安 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | (一)は切刃造【きりはづくり】、(二)・(三)は鋒両刃造【きつさきりようじんづくり】の大刀である。これら三口は通常の大刀に比べて寸法がやや短いが、いずれも鎬筋【しのぎすじ】がやや中央により、浅い反【そ】りがあることに特色がある。鍛【きた】えは板目肌【いためはだ】流れ、刃文【はもん】は(二)が細直刃【ほそすぐは】を焼き、他は刃文がない。奈良末期から平安時代中期にかけて直刀から弯刀へと変遷する過程のものとして極めて資料的価値が高い。坂上田村麻呂の大刀と伝え、『集古十種』にも所載されている。 |
大刀〈切刃造/〉
主名称: | 大刀〈切刃造/〉 |
指定番号: | 1907 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1989.06.12(平成1.06.12) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 工芸品 |
ト書: | |
員数: | 1口 |
時代区分: | 奈良 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | わが国における切刃造の大刀は七世紀から八世紀末にかけて流行した。正倉院に伝わる大刀・刀五五口のうち、切刃造は二六口に及んでおり、奈良には特に切刃造が流行したことがうかがえる。 これは切刃造、丸棟、鰤鋒【かますきつさき】の大刀で、僅かに内反りがついている。鍛えは大板目に杢目【もくめ】交じり、棟寄りと切刃部は柾【まさ】に流れ、総体に約【つ】み、地沸つき、地斑【じふ】交じり、地景【ちけい】入る。刃文は中直刃に小乱交じり、砂流かかり、佩裏【はきうら】の腰元に飛焼入り、総体に小沸よくつき、匂口深い。元を大きく焼落とす。帽子は、表は浅くのたれ、裏は直ぐ、共に先小丸【さきこまる】ごころに焼詰める。茎【なかご】は生【う】ぶ、先栗尻【さきくりじり】、鑢目【やすりめ】不詳、茎尻に手抜緒孔一個を穿つ。 伝世の大刀の中でも鍛えがよく、刃文も直刃が良く入っており、また保存状態も良い。数少ない伝世の上古刀として貴重である。なお、この大刀には当初のものと思われる鉄〓【てつはばき】が付いている。 |
大刀〈切刃造/〉
主名称: | 大刀〈切刃造/〉 |
指定番号: | 1908 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1989.06.12(平成1.06.12) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 工芸品 |
ト書: | |
員数: | 1口 |
時代区分: | 奈良 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 前記と同じ切刃造の大刀で、前者に比べて鍛えがやや肌立ち、刃中に喰違、二重刃などの変化が見られる。 造込は切刃造、丸棟、鰤鋒【かますきつさき】、重ねやや厚く内反りつく。鍛えは大板目に杢目交じり、棟寄りと切刃部は板目が流れて柾がかり、総体に肌立ち、地斑交じり、地景入り、白気映り立つ。刃文は中直刃、ほつれ、掃かけ、喰違二重刃交じり、腰から一五センチほどまで匂口潤み、総体に小沸出来ながら下半やや荒目の沸つき、ところどころに砂流【すながし】・金筋【きんすじ】かかる。元を焼落とす。帽子は、表裏共に直ぐ、先小丸ごころに焼詰める。茎は生ぶ、先栗尻、鑢目不詳、茎尻に手抜緒孔一個を穿つ。 |
大刀〈鋒両刃造/〉
主名称: | 大刀〈鋒両刃造/〉 |
指定番号: | 1909 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1989.06.12(平成1.06.12) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 工芸品 |
ト書: | |
員数: | 1口 |
時代区分: | 平安 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 切刃造の鋒【きつさき】が両刃【もろは】につくられた、いわゆる鋒両刃造の大刀である。造込は切刃造の鋒を両刃に造り、丸棟、僅かに反りつく。鍛えは大板目流れ、刃寄り柾目になり、地沸【じにえ】つき、地斑【じふ】交じり、地景【ちけい】入り、総体に肌立つ。表の腰元および物打下に鍛え割れの疵がある。刃文は匂出来【においでき】の直刃で、物打やや潤みごころとなる他は匂口締まる。帽子は直ぐに先小丸、返りは両刃部一ぱいに焼下げ、平地に二重刃風に焼入る。茎は生ぶ、一文字に区切りして一段肉を落とす。先浅い栗尻、鑢目不詳、目釘孔二個。 同種のものは正倉院御物にもあるが、それらと異なるのは刀身と茎の境を一文字に区切りをして茎の肉を一段落としていることと、この大刀には僅かに反りが生じている点である。また直刃の匂口が締まっていることなどから平安時代初期の作と考えられる。刀身二か所に鍛え割れがあるが、製作の優れた貴重な遺品で、保存状態もよい。 |
大刀〈鎬造/〉
主名称: | 大刀〈鎬造/〉 |
指定番号: | 1910 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1989.06.12(平成1.06.12) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 工芸品 |
ト書: | |
員数: | 1口 |
時代区分: | 平安 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 直刀で鎬【しのぎ】が刀身のほぼ中央にある鎬造大刀である。造込は鎬造、丸棟、鰤鋒【かますきつさき】、内反り。鍛えは板目流れ、やや肌立ち、地沸つき、地景入る。刃文は広直刃、喰違、二重刃交じり砂流【すながし】かかり、物打に棟焼があり、総体に沸つよく、叢沸つく。区【まち】から焼出す。帽子は直ぐ先小丸、掃かける。茎は生ぶ、一文字に区切りして一段肉を落とし、雉股風【きじまたふう】の二段区とし先栗尻、鑢目不詳、茎尻に手抜緒孔一個を穿つ。 この種の大刀は正倉院御物中に四口があり、そのうちの一口がこれと比較的似ており、刀身と茎の境を一文字に区切りしている。この大刀は鎬が中央にあること、茎は区切りしてその下部刃方を雉股風に二段区としているなど平安時代中期以後の日本刀に変遷する過程にあるものと考えられる。また鍛えもよく、刃文も変化のある広直刃を焼いて優れている。保存状態も良い。(写真は次ページ) |
大刀〈鎬造/〉
主名称: | 大刀〈鎬造/〉 |
指定番号: | 1911 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1989.06.12(平成1.06.12) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 工芸品 |
ト書: | |
員数: | 1口 |
時代区分: | 平安 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 身幅が広く、鎬が刀身中央にあり、鋒に丸味があり、僅かに反りのついた大刀である。造込は鎬造、丸棟、反り浅くつき、鋒は横手なくフクラつく。腰元の平地に小孔を穿ち銅象嵌を施す。鍛えは大板目流れ、刃寄り柾目になり、地斑【じふ】交じる。区際【まちぎわ】より白気ごころの乱映り立つ。刃交は直刃に間をおいて小谷をつくり、足入り、総体に小沸よくつき、ところどころに細かい砂流【すながし】、金筋【きんすじ】かかる。焼出しは低く入る。帽子は直ぐ、先丸く僅かに返る。茎は生ぶ、刃方二段区、鑢目不詳、先斜めに切り、茎尻に六角形の手抜緒孔一個を穿つ。 刃文は直刃に意識的に小谷をつくり、匂足を入れて刃文に変化を与えて技巧的となった初期のもので、地鉄【じがね】・刃文ともに健全で優れた作風を示している。奈良に流行した切刃造の直刀から平安時代中期以後の鎬造の湾刀(日本刀)に変遷する過程を示す作例として貴重である。 なお正倉院御物中には本刀に近い形のもの一口、切刃造で鋒の丸いもの三口がある。 |
大刀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/01 16:00 UTC 版)
Jump to navigation Jump to search大刀とは
- 中国の長柄武器の一つ。大刀 (中国の武器)を参照。
- 日本刀(太刀)が出現する以前の日本で発見された長尺の刀(上古刀)。古墳時代の古墳から出土する直刀や、同時代後期の装飾付大刀、正倉院などに伝わる飛鳥・奈良時代の直刀に対して使われる。中国産とは限らない(読みは同じく「たち」)。古事記では草薙の剣を「草那藝之大刀」と記している。
- 日本刀の区分の一つである打刀の呼称の一つ。この場合は「だいとう」と読む。 いわゆる「脇差」を「小刀(しょうとう)」と呼ぶことに対しての呼称。大刀と小刀を一揃いで同じ刀装 (拵え)にしたものを『大小拵え』 と呼ぶ。
- アイドス・インタラクティブから発売されていたファーストパーソン・シューティングゲーム、大刀 (ゲーム)参照。
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大刀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 05:01 UTC 版)
京都の終盤で手に入る、このゲームの主役とも言える宝刀。この武器はレベルが設定されていて、使えば使うほどその大刀に経験値が振り込まれ、より強力になり振りも速くなる。ただし、その場合は自分に経験値が入らない。
※この「大刀」の解説は、「大刀 (ゲーム)」の解説の一部です。
「大刀」を含む「大刀 (ゲーム)」の記事については、「大刀 (ゲーム)」の概要を参照ください。
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