夜のストレンジャー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/26 19:50 UTC 版)
「夜のストレンジャー」 | ||||||||
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フランク・シナトラ の シングル | ||||||||
初出アルバム『夜のストレンジャー』 | ||||||||
B面 | オー・ユー・クレイジー・ムーン | |||||||
リリース | ||||||||
規格 | 7インチ・シングル | |||||||
録音 | ロサンゼルス、1966年4月11日 | |||||||
ジャンル | トラディショナル・ポップ、ジャズ・ボーカル | |||||||
時間 | ||||||||
レーベル | リプリーズ・レコード | |||||||
作詞・作曲 | ベルト・ケンプフェルト、チャールズ・シングルトン、エディー・スナイダー[2] | |||||||
プロデュース | ジミー・ボウエン | |||||||
チャート最高順位 | ||||||||
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「夜のストレンジャー」 | ||||
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コニー・フランシス の シングル | ||||
A面 | Somewhere, My Love | |||
リリース | ||||
規格 | 7" シングル | |||
録音 | 1966年5月31日 | |||
ジャンル | Schlager music(ドイツのポップ・ミュージック) | |||
時間 | ||||
レーベル | MGM 61 148 | |||
作詞・作曲 | ベルト・ケンプフェルト、チャールズ・シングルトン、エディー・スナイダー | |||
プロデュース | トム・ウィルソン | |||
コニー・フランシス ドイツ盤シングル 年表 | ||||
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「夜のストレンジャー」(よるのストレンジャー、Strangers in the Night)は、ベルト・ケンプフェルトが作曲し、チャールズ・シングルトンとエディー・スナイダーが英語の歌詞を付けた楽曲[2]。1966年にフランク・シナトラが歌って有名になった[3][4]。
フランク・シナトラのバージョン
ケンプフェルトはこの曲を、当初は「ベディ・バイ (Beddy Bye)」という曲名で、映画『ダイヤモンド作戦 (A Man Could Get Killed)』のための器楽曲の一部として書いた[2]。
シナトラは1966年4月11日にロサンゼルスでこの曲を録音した。ドラムズはハル・ブレイン。ギターでグレン・キャンベルが参加している[5]。編曲はアーニー・フリーマンが務めた[6]。同年4月にシングルとして発表。B面は「オー・ユー・クレイジー・ムーン」。
Billboard Hot 100 チャートと、イージーリスニング・チャート(後の Adult Contemporary)の両方で首位に立ち[7]、シナトラの1966年のアルバム『夜のストレンジャー (Strangers in the Night)』のタイトル・ソングとなり、このアルバムはシナトラにとって、最も商業的に成功したアルバムとなった。さらにこの曲は、全英シングルチャートでも首位に立った[8]。
受賞
第9回グラミー賞で、シナトラの録音は最優秀男性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞と最優秀レコード賞を受賞し[9]、さらにアーニー・フリーマンに最優秀ヴォーカリストないしインストゥルメンタリスト伴奏編曲賞をもたらした[10]。
この曲は、1966年の映画を対象とした1967年の第24回ゴールデングローブ賞で、主題歌賞を受賞した[11][12]。著作権管理団体BMIによる、BMI賞では、1966年に最も多く放送で流された曲とされた (Most Performed Song in the BMI Repertoire 1966)[12]。さらに1980年には、ゴールデン・ヨーロッパ賞も受賞している[12]。
楽曲の成立経緯についての異説
この曲は、ドイツ人の音楽プロデューサーで作曲家でもあったベルト・ケンプフェルトが作曲したとされているが、これには複数の異説がある。実際の作曲者とされることがある人物のひとりは、ベイルート生まれのアルメニア系アメリカ人音楽家アヴォ・ウヴェジアンである[13]。また、当時のユーゴスラビア社会主義連邦共和国のクロアチア人作曲家イーヴォ・ロビッチがこの曲を書いて、権利をケンプフェルトに売り渡したとする説もしばしば流される[14]。
1967年、フランスの作曲家ミシェル・フィリップ=ジェラール(「フィリップ=ジェラール」の通称で知られる)は、「夜のストレンジャー」の旋律は、1953年にニューヨークの Chappells から出版した自分の作品「Magic Tango」を下敷きにしたものだと主張して訴えを起こした[15]。このため、この曲のロイヤリティの支払いはいったん凍結されたが[16]、1971年にパリの裁判所は、多くの曲に類似点は見つかるものだとして、この主張を斥けた[17]。
カバー
この曲は多数のカバーを生み、シナトラ盤の発表から12か月以内に200件以上のカバーが生まれたといわれている[18]。
- ヴィッキー・カー - 1966年6月のアルバム『The Way of Today!』。
- コニー・フランシス - 1966年7月のアルバム『Movie Greats of the 60s』。
- ペトゥラ・クラーク - 1966年のアルバム『I Couldn't Live Without Your Love』。
- ブレンダ・リー - 1966年のアルバム『Coming On Strong』。
- リーヌ・ルノー - 1966年のシングル。フランス語詞。タイトルは「Étrangers dans la nuit」。
- イーヴォ・ロビッチ - 1966年のシングル。ドイツ語詞。タイトルは「Fremde in der Nacht」。
- ミセス・ミラー - 1966年のアルバム『Will Success Spoil Mrs. Miller?』[19]。
- ダリダ - 1967年のアルバム『Piccolo ragazzo』に収録。イタリア語詞。タイトルは「Sola più che mai」。
- アンディ・ウィリアムス - 1967年のアルバム『Born Free』。
- ジェームス・ブラウン - 1969年のアルバム『Gettin' Down to It』。
- エンゲルベルト・フンパーディンク - 2001年のアルバム『It's All in the Game』[20]。
- ジャック・ジョーンズ
- ボビー・ダーリン[21]
- ペーター・バイル - 1966年8月、クルト・フェルツによるドイツ語の歌詞でリリースしたドイツ盤「Fremde in der Nacht」は[22]、当時の西ドイツのヒットチャートで24位まで上昇した、ドイツの著作権管理団体GEMAは、「Fremde in der Nacht」を1967年のヒット作と認定した。
- ベット・ミドラー - 1976年のアルバム『Songs for the New Depression』。
- アイ・ジョージ - 「ストレンジャー・イン・ザ・ナイト」としてこの曲の英語詞による歌唱の最後に、自身の訳詞による日本語詞を一連加えて歌っていた[23]。
- ケイク - 2007年のアルバム『B-Sides and Rarities』に収録。
- 稲垣潤一 - 2001年のアルバム『ある恋の物語 My Standard Collection』。安井かずみの訳詞[24]。
- 西郷輝彦 - 1967年のシングル『夜のストレンジャー』(安井かずみ訳詞)。
- 西城秀樹 - 1978年のアルバム『バレンタインコンサート・スペシャル/西城秀樹 愛を歌う』に収録。
メディアでの使用
- 2012年にはトヨタ自動車「クラウン」のCMソング、2015年には日本テレビ系「マツコ会議」のオープニングで使用されている。
- 2018年4月期の日本テレビ系日曜ドラマ「崖っぷちホテル!」の主題歌として使用される。
脚注
- ^ 45cat - Frank Sinatra - Strangers In The Night / Oh, You Crazy Moon - Reprise - USA - 0470
- ^ a b c Rice, Jo (1982). The Guinness Book of 500 Number One Hits (1st ed.). Enfield, Middlesex: Guinness Superlatives Ltd. p. 101. ISBN 0-85112-250-7
- ^ “Eddie Snyder obituary”. The Daily Telegraph. (2011年3月31日) 2011年4月2日閲覧。
- ^ Gilliland, John (1969). "Show 22 - Smack Dab in the Middle on Route 66: A skinny dip in the easy listening mainstream. [Part 1]" (audio). Pop Chronicles. University of North Texas Libraries. Track 3.
- ^ Hartman, Kent, The Wrecking Crew: The Inside Story of Rock and Roll’s Best-Kept Secret, Thomas Dunne Books, St. Martin’s Press, New York, 2012, pp.133-134
- ^ Frank Sinatra - Strangers In The Night / Oh, You Crazy Moon (Vinyl, US, 1966) | Discogs
- ^ Whitburn, Joel (1996). The Billboard Book of Top 40 Hits, 6th Edition (Billboard Publications)
- ^ Roberts, David (2006). British Hit Singles & Albums (19th ed.). London: Guinness World Records Limited. pp. 191-2. ISBN 1-904994-10-5
- ^ “9th Annual GRAMMY Awards”. The Recording Academy. 2016年1月26日閲覧。
- ^ “Artist: Ernie Freeman/Year: 1966 - 9th Annual GRAMMY Awarads”. The Recording Academy. 2016年1月26日閲覧。
- ^ Golden Globes, USA: Awards for 1967 - インターネット・ムービー・データベース(英語)
- ^ a b c “Awards”. Kaempfert Music Publishing GmbH. 2016年1月26日閲覧。
- ^ Wilson, Michael (2015年12月27日). “A Manhattan Theft Rooted in a Tale of Songwriting, Sinatra and Cigars” 2016年1月26日閲覧。
- ^ この説を踏まえた記事の例:“Eddie Snyder”. The Telegraph. (2011年3月31日) 2016年1月27日閲覧。:Perrone, Pierre (2011年4月6日). “Eddie Snyder: Co-writer of 'Strangers in the Night' and 'Spanish Eyes'”. Independent 2016年1月27日閲覧。
- ^ “Court Told Music Hit Plagiarized: French Composer Asks $400,000 For Sinatra Record”. Toledo Blade: p. 4. (1968年12月7日)
- ^ “Charge Is Holding Up 'Strangers' Royalties”. Billboard: p. 52. (1967年4月15日)
- ^ “Writer Loses 'Strangers' Case”. Billboard: p. 50. (1971年4月17日)
- ^ Marc Boettcher: Stranger in the Night. Die Bert Kaempfert Story. Europäische Verlagsanstalt, Hamburg 2002, ISBN 3-434-50523-7, S. 178.
- ^ Mrs. Elva Miller - Will Success Spoil Mrs. Miller? (Vinyl, LP, Album, Mono) | Discogs
- ^ Engelbert Humperdinck - It's All In The Game (CD, US, 2001) | Discogs
- ^ Perrone, Pierre (2011年4月6日). “Eddie Snyder: Co-writer of 'Strangers in the Night' and 'Spanish Eyes'”. Independent 2016年1月27日閲覧。
- ^ Marc Boettcher: Stranger in the Night. Die Bert Kaempfert Story. Europäische Verlagsanstalt, Hamburg 2002, ISBN 3-434-50523-7, S. 187 ff.
- ^ “ストレンジャー・イン・ザ・ナイト アイ・ジョージ”. 歌詞GET/フォーイー・インスチチュート. 2016年1月28日閲覧。
- ^ “ある恋の物語 My Standard Collection 【CD】稲垣潤一”. UNIVERSAL MUSIC LLC. 2016年1月27日閲覧。
先代 ビートルズ 「ペイパーバック・ライター」 | Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル 1966年7月2日(1週) | 次代 ビートルズ 「ペイパーバック・ライター」 |
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