和弓
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和弓(わきゅう)とは、日本の弓道・弓術およびそこで使用される長弓の弓を指す。また「和弓」とは洋弓(アーチェリーの弓)に対する語。日本の弓の特徴は、長さが2メートル以上もある長弓であるということと、弓幹の中央よりも下を握って使用することの二点である[1]。古来は大弓(だいきゅう、おおゆみ)と呼ばれており、全長およそ2メートル以上のものを指した。現代では全長は七尺三寸(約221センチメートル)が標準とされている。これ以外に半弓(六尺三寸)や、より短いものも存在する。一般的には複数種の素材を積層させた複合弓「ラミネーテッドボウ」に分類される。
注釈
出典
- ^ 神話としての弓と禅 山田 奨治、日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要19号、1999-06-30
- ^ a b 弓道と科学(和弓の特性について )
- ^ 森 2005, p. 67.
- ^ ナショナルジオグラフィックチャンネル「武士道と弓矢」(原題:Samurai Bow)。同チャンネルの公式ホームページに番組内容の紹介を掲載。
- ^ 2013年現在。“研究者総覧 森俊男”. 筑波大学. 2013年9月19日閲覧。
- ^ 森 2005, p. 69.
- ^ 森 2005, p. 68.
- ^ a b 岡本光彦 2015
- ^ “鉄弓 文化遺産オンライン”. bunka.nii.ac.jp. 2022年1月28日閲覧。
- ^ 弓成りについて
- ^ 弓道大学
- ^ 加賀藩と弓道
- ^ 日本の弓矢(和弓)のコト
- ^ 宮崎県の伝統的工芸品<武道具・伝統の技>
- ^ 国の伝統的工芸品「都城大弓」
- ^ 都城弓のルーツ
和弓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 14:40 UTC 版)
日本では、弥生時代より殺傷力を高めるために長弓の傾向があったが、古墳時代により長大となった(原始和弓)。なお蝦夷は和人とは異なり、短弓を用い、馬の普及後には騎乗射術を発達させた。この優れた騎乗射術を和人は取り入れ、武力を鍛錬した。 平安時代には、和弓および、それを騎乗で扱う高い難度の戦闘術(武芸)が生まれ、武士の登場および家芸となった。弓馬の道(馬上弓術)と称する洗練された武芸を操り、流鏑馬などの騎射三物を今に伝えている。
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和弓
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和弓に関しては、『平家物語』巻五の記述に、強弓の場合、五、六人張りで鎧の2、3領を重ねて射通すと説明されている。この五、六人張りの信憑性は別として、武士が大鎧(弦走)の下に腹当を重ね着していた事を考えれば、1領の厚さでは強弓の矢を防ぐ事が難しかったのは事実と見られる(距離については不明)。また、和弓の実験として、13 - 14メートルの距離から射た場合、厚さ10ミリのヒノキ板3枚(計3センチ厚)を容易に貫通している事から、短距離から射た場合、盾3枚を並べても安全ではない事がわかる(木製の持盾では防ぐのも難しい)。 盾の厚みの進歩からわかることとして、『延喜式』(10世紀前半)が成立した時代では、隼人盾の厚さは1寸=3センチと記述されており、武士が発生する以前の弓ではこの厚みで防げたと考えられる。これが戦国末期(16世紀)の置き盾ともなると厚さが4.8センチ(1寸半超)ともなり、3センチ厚では武士の長弓を防ぎきれなくなったことが(前述の実験結果=10ミリ厚板3枚貫通)厚みの変化からもわかる。 これらの事から、長弓の威力は十数メートル程度の距離からであれば、火縄銃に劣るものではなかった。『保元物語』において、源義家の伝説として語られている事に、「金能(かねよ)き(札良き=堅固な鉄札)鎧を木の枝に3両かけて6重(3両の腹背面の合計)を射通したまいければ、神の変化(神が人化した姿)とぞ申しける」と聞かせた上で、「4、5両も重ねて着なければ、(源氏の強弓の者に対しては)生き残れない」と報告している記述がある(但し、落馬した際の重量を考えれば、リスクが高い)。鉄札(文中、「金良き」とある為、鉄製)の厚さを一枚1mmとして6mm厚の鉄板を射抜いたと文献では述べており、前述の厚さ数ミリの鉄製フライパンの貫通例を考えれば、誇張(信憑性が低い)とは必ずしも言えない。
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