命題ファジィ論理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 22:40 UTC 版)
主な命題ファジィ論理としては、以下のものがある。 基本命題ファジィ論理 BL は、論理積を連続な三角型ノルム(t-norm)で定義し、含意をt-normの残余として定義する公理化された論理である。そのモデルは BL-algebra と呼ばれる。三角型ノルムt(x,y)は以下の性質をもつ:可換性: t ( x , y ) = t ( y , x ) {\displaystyle t(x,y)=t(y,x)\,\!} 結合性: t ( t ( x , y ) , z ) = t ( x , t ( y , z ) ) {\displaystyle t(t(x,y),z)=t(x,t(y,z))\,\!} 単調性: x ≤ y ⇒ t ( x , z ) ≤ t ( y , z ) {\displaystyle x\leq y\Rightarrow t(x,z)\leq t(y,z)} 単位元1: t ( 1 , x ) = x {\displaystyle t(1,x)=x\,\!} ウカシェヴィチ・ファジィ論理は、基本ファジィ論理の特殊ケースであり、論理積はウカシェヴィチt-norm( t ( a , b ) = m a x { 0 , a + b − 1 } {\displaystyle t(a,b)=max\{0,a+b-1\}\,\!} )になっている。基本的な論理公理の他に二重否定の除去も公理とし(従って直観論理ではない)、そのモデルは MV-algebra と呼ばれる。 ゲーデル・ファジィ論理は、基本ファジィ論理の特殊ケースであり、論理積はゲーデルt-norm( t ( a , b ) = min { a , b } {\displaystyle t(a,b)=\min\{a,b\}\,\!} )になっている。基本的な論理公理の他に論理積の冪等性も公理とし、そのモデルは G-algebra と呼ばれる。 プロダクト・ファジィ論理は、基本ファジィ論理の特殊ケースであり、論理積はプロダクトt-norm( t ( a , b ) = a ∗ b {\displaystyle t(a,b)=a*b\,\!} )になっている。そのモデルは product algebra と呼ばれる。 MTL(Monoidal t-norm logic)は、基本ファジィ論理を拡張したもの。 Rational Ravelka logic は、多値論理を拡張したもの。ウカシェヴィチ・ファジィ論理の拡張でもある。 これらは、いずれも命題論理(モデルはブール代数)を拡張したものである。
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