名称・概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/10 09:16 UTC 版)
正教会での連祷も「Litany」(リタニ)と表記される事はあるが、「Ektenia」と表記される事が多い。ロシア語(「Ектения」)やポーランド語(「Ektenia」)にみられるように、海外では正教会の連祷の事はまず「エクテニア」系の呼称が用いられる。但し、日本正教会で「エクテニア」等の片仮名表記が用いられる事はまず無い。 輔祭が祈願を読み上げ、詠隊がそれに対して「主、憐れめよ」「主憐れめ、主憐れめ、主憐れめよ」「主、賜えよ」「主、爾に」などと答える形である。いずれの連祷も「主、爾に」と「アミン」(アーメン)の答えで締めくくられるのは同じである。 連祷には以下の種類がある(他にも様々なものがある)。同じ「大連祷」でも聖体礼儀・パニヒダ・埋葬式・モレーベンなどの各種奉神礼のそれぞれに、輔祭による朗誦部分の文言に違いがあり、細かく異なる文言のパターンが存在する。 大連祷 - 公祈祷の冒頭に置かれる事の多い、「主、憐れめよ」で詠隊が答える。長い連祷。 小連祷 - 公祈祷の随所に挿入されている、「主、憐れめよ」で詠隊が答える。最短の連祷。 重連祷 - 「主憐れめ、主憐れめ、主憐れめよ」と詠隊が3回答える、熱切な連祷。 増連祷 - 「主、憐れめよ」のほかに「主、賜えよ」と詠隊が答える形式。 死者の為の連祷 - パニヒダのほか、聖体礼儀でも挿入される。永眠者の為の連祷とも。「主憐れめ、主憐れめ、主憐れめよ」、「主、賜えよ」と詠隊が答える。 晩課のリティヤの連祷 - 晩課中にリティヤが行われる時に挿入される連祷。輔祭朗誦に対し詠隊が40回(30回、50回の指定もある)の「主、憐れめ」(結びは「主、憐れめよ」)で答える。但し殆どの場合は12回に短縮されている。
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