即席味噌汁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 05:38 UTC 版)
「インスタントスープ」も参照 携行可能と言う意味での最初の即席みそ汁は芋がら縄である。 湯を注いですぐに作れると言う意味では、江戸時代の「叩き納豆」が元祖である。このほかに、ローカルなものして、鰹節を用いた茶節(鹿児島県)やカチューユー(沖縄県)が存在しており、これらは現在も作られている。 現代では1974年(昭和49年)に、インスタント味噌汁が発売された。フリーズドライの実と味噌(顆粒状)のパックを手持ちの椀に入れて熱湯をかけるだけで一杯分の味噌汁が準備できるため、単身者や料理の時間がない消費者から受け入れられ、インスタントみそ汁シリーズの拡充や各社から同様の製品が発売された。後の1981年(昭和56年)には、生の味噌をパックに封入した製品が全国に向けて発売され、関西地方ではトップシェアが交代するほどのヒット商品となった。 その後、インスタント味噌汁は生味噌を用いた製品が主流となった。現在は老舗の味噌醸造メーカーもインスタント味噌汁を発売し、豚汁や殻付きのアサリが入った紙やプラスチック製のカップ入りのものや、一つの袋に生味噌や実が封入された安価なものなど、品揃えも豊富になっている。一部の牛丼チェーン店では、小分けはされていないものの同様の手順で準備できる味噌汁を提供している。 1990年代には紙パックに封入されたみそ汁をストローで飲むという奇抜なスタイルが提案されたが、消費者に受け入れられることはなく短命に終わった。また、懐中汁粉のアレンジとして、乾燥させた餡やあられの代わりに粉末の味噌や乾燥ワカメ、ネギを加えた物もある。懐中汁粉同様にお椀に入れて湯を注ぐと、インスタントの味噌汁ができ、最中の皮がふやけて麩の代わりとなる。味噌汁の具を増やすための乾燥させた具が単独で市販されている場合もある。
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