冗長化技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 15:06 UTC 版)
ネットワーク上での障害を回避したり最小限にする技術に冗長化(または冗長構成 (redundant configuration))がある。 ルーターやレイヤー3スイッチを複数備えると、障害時に切り替える物理的な冗長化がおこなわれる。このままでは障害発生を検知して自動的に予備機に切り替えることはできないため、ルーターを仮想化するプロトコルによって冗長構成の制御をおこなう。複数のVRRPグループに仮想ルーターの設定をおこなうことでロードバランスが可能となる。標準化されあるいは、ベンダー独自のプロトコルが複数存在する。 VRRP : 1つの仮想アドレスをマスター機とバックアップ機の2台に持たせることで、正常時はマスター機が仮想アドレスを使い、障害発生時にはバックアップ機が仮想アドレスをそのまま使って動作を引き継ぐ方法。 ベンダーによっては、VRRPに類似したもしくはVRRPを拡張したプロトコルを提供している。 HSRP (Hot Standby Router Protocol) : シスコ・システムズ社独自のRFC2281による方式規格 VRRP-E (VRRP-Extend) : Foundry社(現Brocade社) FSRP (Foundry standby router protocl) : Foundry社 ESRP (Extreme Standby Router Protocol) : Extreme Networks社 NSRP (NetScreen Redundancy Protcol) : NetScreen社 また、リンク・アグリゲーション(en:Link aggregation、cisco社ではEtherChannel)によって、複数の通信回線を物理的に束ねて、仮想的に1回線として使用すれば、一部の通信回線に障害が発生しても、残りの回線で通信が可能なため、通信の途絶が回避できる。 スパニング・ツリー (Spanning Tree Protocol, STP) や通信速度の改良をおこなったラピッド・スパンニング・ツリー (Rapid Spanning Tree Protocol, RSTP) などの冗長化技術などの、データリンク層で使用するプロトコルによる冗長化技術は本項では扱わない。 詳細は「スイッチングハブ」を参照
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