先勝
「先勝」とは、六曜のひとつ・行動が早ければ吉となる日・先に勝つことを意味する表現である。
「先勝」とは・「先勝」の意味
「先勝」は、日本の暦として使用されている、六曜のひとつである。六曜はカレンダーで目にされることが多い暦であり、「大安」と「仏滅」が有名だ。その他にも4種類あり、全部で6つが1日ごとに割り振られている。先勝は、六曜の1番目を担っている。六曜は「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の順番で巡り、赤口の次はまた先勝に戻る。また、六曜は基本的に、先勝から赤口までの順番を繰り返すが、旧暦の月の1日は固定されている。旧暦の4月と10月の1日は仏滅、5月と11月の1日は大安といった形だ。先勝となるのは、旧暦の1月と7月の1日に当たる日である。六曜は、かつては暦を確認する意味合いが強かったが、現代の暦の確認には、六曜ではなく、日曜日から土曜日までの七曜が使用されている。そのため、六曜は縁起に関する暦として扱われることがほとんどである。縁起に関する六曜では、先勝は、大安と友引に次いで、3番目に縁起が良い日とされる。そして、具体的にどんな日かというと、早めに行動すると吉日となる日である。
厳密には、先勝の日は、午前中に行動を起こすのが吉であり、午後からの行動は凶とされる。六曜における正午は、現代の午後2時に当たる。そして、先勝の凶の時間は、午後6時まで続くとされる。したがって、先勝の日に行動を起こす場合は、午前0時から午後2時、午後6時から午後0時までが望ましい。先勝の日にギャンブルを行う場合、縁起を重視するのであれば、午後2時までに終わらせるか、午後6時から始めた方が良い。また、宝くじを買う場合も、午後2時から6時までの時間帯は避けた方が無難である。
先勝は、六曜の中でも比較的縁起が良い日とされるため、契約の日に選ばれることも多い。特に、新車の契約日や納車日として選ばれる傾向がある。その際も、手続きを行う時間帯は、午前中が望ましいとされる。また、先勝はお祝いを渡したり、引っ越しをしたりする日にも適しているが、午後は避ける必要がある。
結婚式を執り行う場合も、六曜が重視される傾向がある。結婚式では、大安あるいは友引が望ましいとされるが、式場のスケジュールなどの都合で、先勝が選ばれることも珍しくはない。そして、先勝に結婚式を執り行う場合も例外ではなく、午前中に済ませなければならない。ただ、午前中に挙式や披露宴を始めてしまえば、午後に延長しても問題はないと解釈されることもある。
六曜は、冠婚葬祭に深く関わっているというイメージを持たれやすいが、仏教や神道とは特に関係がない。よって、葬儀や法要に関しては、六曜は特に重要視されない。先勝の日であっても、通夜や葬儀、49日の法要は問題なく行える。当然、時間帯も意識する必要はない。
先勝は、3回勝負やリーグ戦など、複数の戦いによって勝敗が決まる勝負ごとにおいて、先に勝つことを意味する言葉でもある。サッカーや卓球などのスポーツ、囲碁や将棋など、あらゆる勝負ごとに関する用語として、先勝が使用される。
「先勝」の読み方
六曜のひとつを指す「先勝」の読み方は、「せんしょう」あるいは「さきがち」だ。また、「せんかち」や「せんがち」と読む場合もある。どのような読みであっても、意味は変わらない。勝負において、先に勝つことを指す場合の読みは、「せんしょう」が一般的である。「先勝」の熟語・言い回し
今日先勝とは
「今日先勝」は、今日という日が六曜の先勝に当たることを意味する表現である。早めの行動を他者に促す他、自らが早く行動するよう戒めとして使用することもある。また、ただ単純に今日が先勝であることを確認するための表現や、先勝であるにもかかわらず、午後に行動をしてしまったという表現でも、「今日先勝」という言葉が使われる。
先勝
別表記:さきがち】、せんかち
先勝(せんしょう)とは、吉凶を定める基準となる「六曜」のうちの1つ。事を行うならば早い方が良い日とされる。「せんかち」「さきがち」と読むこともある。
「先勝」とはすなわち「先んずれば即ち勝つ(さきんずればすなわちかつ)」ということで、先勝日は万事に急ぐことが好ましい。そのため、用事を行うならば午前中が良く、午後は悪いとされている。また「急ぐことよし、訴訟事よし」とも言われ、争うことに良い日ともされている。先勝は、古くは室町、戦国時代にさかのぼり、当時の武将達の間で、開戦日の吉凶を占う目安としても重んじられた。
現代において、先勝(の午前)は建築の吉日として、大安の次に好ましい日とされている。また乗り物は命に関わるものであるので、同じく大安の次に先勝の午前に行われることを好ましく考える自動車ディーラーが存在する。縁起をかつぐ入籍や引っ越しの場合は、大安、友引の次に好ましいとされるのがこの先勝である。
葬式を先勝の日に行うことについては様々な考え方があるが、基本的には執り行っても問題ない。ただし六曜は、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」という順で連なっており、「友引」の日は「友を引く(連れていく)」という考え方から、葬式には不向きであるとされている。友引の前日が先勝であることを考えれば、お通夜を先勝の日に行ってしまうと葬式が友引になってしまう可能性が高くなる。このような意味で、通夜は先勝の日は避けるべきであると考える向きもある。
せん‐しょう【先勝】
先勝(せんかち=又は、せんしょう・さきかち、とも言う)
先勝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 17:11 UTC 版)
先勝(せんしょう/せんかち)は、早くことを済ませてしまうことが良いとされる日。「先んずれば即ち勝つ」の意味。午前は吉、午後は凶と言われる。急用の処理や訴訟には吉日とされている。かつては「速喜」「即吉」とも書かれた。
※この「先勝」の解説は、「六曜」の解説の一部です。
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