伝顔輝作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 22:18 UTC 版)
国内作品は全て重要文化財 蝦蟇鉄拐図 (知恩寺) 絹本著色 双幅 顔輝筆とされる伝承作品は31点ほどあるが、文献の伝える顔輝の画風と一致し、真筆と認める事ができるただ一つの優品。宋代の的確な写実的表現や淡墨技法による絵画空間の構築法を継ぎながら、鉄拐仙人の風貌や蝦蟇仙人の背にいる巨大な蝦蟇に露わな怪奇性を強調し、神秘的な力を持つ想像上の仙人をあたかも現実に存在するかの如く描き出すのに成功している。本図は日本の絵師によってしばしば模写されており、この作品が宋元画を代表する傑作として扱われたことが伺える。 寒山拾得図 (東京国立博物館) 絹本着色 双幅 元代 14世紀 衣文の類型的処理で分かるように技倆が劣り、顔輝周辺の作だと推定される 羅漢図 (東京国立博物館) 絹本墨画淡彩 元代 14世紀 波濤図(唐絵手鑑「筆耕園」のうち) (東京国立博物館) 絹本着色 明代 鍾馗元夜出遊図巻 (クリーブランド美術館) 絹本墨画淡彩 蝦蟇鉄拐図と肉身や縁取りが共通し「顔秋月」の落款もあるが、墨色が単調で描線に硬さが見られることから、原本に忠実な模本と推定される。
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