世紀の悪役
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 03:22 UTC 版)
「ロベルト (競走馬)」の記事における「世紀の悪役」の解説
ダービー後は本国のアイリッシュダービーへと出走したが、生涯最低着順となる12着と散々な結果になった。名誉挽回を期して出走したのが、この年よりの新設G1競走ベンソン&ヘッジズゴールドカップであった。しかし、この競走には当時の2000mより短い距離でのイギリス最強馬(2000より長い距離での最強馬はミルリーフ)デビュー以来の15連勝中だったブリガディアジェラードが出走しており、リボーの持つ16連勝のヨーロッパ記録に並ぼうとしていた。 ブリガディアジェラードが勝って新記録を樹立することこそがイギリス中の期待するものであり、圧倒的な人気が同馬に集まっていた。しかしロベルトはこの期待を裏切り、レコードタイムをつけてブリガディアジェラードを破ってしまった。この歓迎されない勝利で、ロベルトは完全に悪役としてのイメージが付いてしまった。 その後、「最強馬を破った」という実績にふさわしい活躍をしたとは言えず、最後まで主役へと転じることはできなかった。凱旋門賞に出走するも7着と大敗を喫し、翌年にはコロネーションカップを勝っているが、すでにかつてのような精彩は見えなくなっていた。その年の3戦目に出走したキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスで勝ち馬ダリアから遠く離された11着と惨敗、これを最後に競走生活を引退した。
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