上級妃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 17:38 UTC 版)
後宮内で最も格式が高い宝石の名を冠した4か所の宮に住まう帝の妃で正一品の位階をもつ4夫人を指す。国内有力者の縁者や友好国の王族から嫁いでおり、もっとも早く男子が生まれた妃は、一般的に皇后になる。 玉葉(ギョクヨウ)妃 声 - 日笠陽子(ドラマCD) 翡翠宮に住む皇帝の寵妃。位は貴妃。19歳→22歳。赤い髪と翡翠の目をもつ胡姫で家庭的な女性。 13人兄弟の末っ子で、皆腹違い。 実母が西洋の出身。身分の低い踊り子だったため、親子ほど年が違う長兄やその家族とは非常に不仲だか、姉妹とは比較的仲がいいらしい。 皇帝との間に一人娘(公主)の鈴麗があり、母子の衰弱の原因を明らかにした猫猫に恩を感じ侍女に迎える。猫猫に対する壬氏の気持ちを見抜いている様子であり、二人の関係を面白がって見ている。 後に東宮となる男児を出産したことで皇后位に就く。 梨花(リファ)妃 水晶宮に住む皇帝の妃。位は賢妃。23歳。帝の妃にふさわしい気品と、「メロン」と形容される見事な乳房の持ち主。 賢妃の名に相応しく寛大かつ懐が深い。猫猫自身も玉葉妃付きの侍女の立場をわきまえながらも、彼女に好意を抱く。 皇帝との間に息子(東宮となる男子)があったが原因不明の病に侵され、猫猫が匿名で知らせたその原因と解決方法を侍女が握りつぶしたため亡くしている。自身も我が子を死に追いやったのと同じ原因によって衰弱の一途をたどっていたが、帝の命をうけた猫猫の看病により回復し、その後、猫猫が花街の妓女から伝え聞いた「秘策」を伝授されたことにより皇帝の寵愛も取り戻す。 玉葉妃が東宮を出産後、彼女もまた男児を出産する。 里樹(リーシュ)妃 金剛宮に住む皇帝の妃、位は徳妃。14歳→17歳。 元は先帝の妃として9歳のときに後宮に入ったが、崩御で出家し改めて現帝の妃として後宮に入った。先帝が手を付ける前に崩御したことも含めて、まだまだ恋に恋する年頃で男女の睦事に関しては全く免疫がなく、梨花妃推薦によって四夫人を集めて猫猫の「講義」が行われた際には自分には絶対に無理だとショックを受けている。先帝時代に阿多妃とは「(帝の妃という意味で)姑と(東宮・皇太子の)嫁」という関係だったが仲は良い。だが、それが原因で何度か命を狙われることになる。猫猫や馬閃の尽力で命は助かるが、騒ぎを起こした責を取らされて上級妃から退くこととなる。 その特異な経歴から侍女からも蔑まれており、いじめを受けている。魚介が食べられないことも侍女から偏食と捉えられて嫌がらせとして食べさせられていた。猫猫によってアレルギー持ちであったことが明らかになり、無理に食べさせることが命に係わるという事実を知らされた。また、赤ん坊のころに蜂蜜を食べたことで生死をさまよった経験があり、自身にその記憶はないが気を付けるように言われながら育ったため蜂蜜も苦手。 実母は物心つく前に他界。実父は彼女が生まれる前から他所に妾を囲っていて、母の死後すぐに後妻を迎え、異母兄姉を優先して可愛がるなど、不幸な少女。 11巻時点で謹慎期間が終えたのち、ある施設で家鴨の世話をしながら暮らす。 阿多(アードゥオ)妃 物語開始当時の柘榴宮の主人で、位は淑妃。35歳。皇帝の乳姉弟として育ち、東宮時代に妃となった。 東宮妃時代に男子を一人出産しているが、折悪く皇太后の出産と重なり、医官の手が足りなかったため子どもの生めない身体となったうえ、子どもも乳児期に亡くしている。本来ならば世継ぎを産めなくなった時点で後宮から出るのが自然であるが、皇帝の意向でぎりぎりまで留められていた。男前の性格で、男装すると壬氏とよく似た雰囲気をまとう。 後宮を出た後も離宮で暮らし皇帝の相談役を勤める。その一方では内密ではあるが子一族の趙迂以外の生き残った子供たちや翠苓など、表立って外を歩けない訳ありの人々を匿っている。 楼蘭(ロウラン)妃 阿多妃と入れ替わりで柘榴宮に入った淑妃。17歳。子翠も参照。 父親の子昌は地方の豪族で上級官僚。母親は先帝の上級妃であったが家臣である子昌に下賜された。 派手な化粧をして様々な様式の衣装・装飾で着飾っていることで外見が多様になっており、皇帝からは政治的で義務的な定期的な通いがあるが、皇帝も彼女のもとに通うたびに別人の印象を受けている。これは自身が「子翠」として後宮で活動する間に、侍女が影武者として入れ替わるのを偽装する意図があるためである。 下女の子翠として猫猫と知り合い親しくなる。しかし、猫猫の置かれている立場と能力を知り、一族討伐を誘くことを承知の上で猫猫を後宮から拉致し、自身も後宮から脱走し実家に連れ去る。事件後は死体すら見つからず行方不明。
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