レバノン海軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 01:58 UTC 版)
レバノン海軍は、23mm連装機関砲を装備した哨戒艇×7隻、機関銃を装備したモーターボート×27隻、フランス製エディク型汎用揚陸艇(LCU)×2隻を保有する。基地はベイルート、ジューニエ、トリポリである。内戦ではほとんど活動する事ができず、稼働していた基地もマロン派キリスト教徒の本拠地であるジューニエに限定されていて、レバノン領海ではイスラエル海軍やシリア海軍、国内の民兵組織の武装船舶が跳梁跋扈する事態になった。内戦末期の「解放戦争」では、親イラクのアウン派政府軍によって海軍基地が総攻撃を受け、その開始直前にレバノン海軍の艦艇が沖合に避難したという逸話もある(当時の海軍司令官ハラウィは親シリアの反アウン派であり、内戦末期にシリアの後押しを受けて大統領となった)。 哨戒艇は内戦後にレバノン軍団から没収した哨戒艇(イスラエル製のドボラ級高速艇を含む)が一部使用されている。なお、ドボラ級は保管された後、イスラエルの南レバノン撤退の際にイスラエルに返還されている。2007年にはドイツから沿岸警備隊や税関で使用されていた中古の哨戒艇や練習艇を供与される事となり、2008年に入ってその一部がレバノンに到着している。 この他に長距離沿岸レーダーを保有していたが、ヒズボラにレーダーの観測情報を提供していた疑いでイスラエル軍の攻撃によって壊滅状態に陥ったといわれる。こちらもドイツの援助によって再建されつつある。 レバノン海軍とは別枠であるがレバノン陸軍の海兵コマンド旅団が存在している。政治情勢などにより断続的であるがアメリカ海軍のNavy SEALsから訓練支援を受けており(部隊のエンブレムもNavy SEALsのエンブレムにレバノンスギをあしらったものである)、前掲のエディク型LCUを用いた海軍との共同両用戦訓練も行われている。 レバノン海軍艦艇一覧
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