ミラノの住人
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マルチェロ・ロッシ 声 - 安西正弘 / 演 - 中本雅俊(ミュージカル版) ミラノでロミオを85リラで買い取り雇った煙突掃除の親方。酒好きで恐妻家。奇縁からアンジェレッタの養父となる。人は好いが、女房エッダの尻に敷かれている。ロミオが泥棒の濡れ衣を着せられた時は息子アンゼルモの嘘を鵜呑みにしてしまうが、警察署爆破テロの際に自分を庇ったロミオを見て真実を悟り、以後は休日を与えるなどロミオに優しく接し、本人からも父親同然に想われるようになった。 エッダ・ロッシ 声 - 羽鳥靖子 / 演 - あべこ(ミュージカル版) マルチェロの妻。相当な肥満体型の中年女性(原作では体型が違う)。ケチで口うるさく、いつもマルチェロを尻に敷いている。息子のアンゼルモを溺愛しているが、養女のアンジェレッタにも変わらぬ愛情を注いでいた。 ロミオをこき使いことあるごとに辛く当たったが、アルフレドが亡くなってからは少しだけロミオに優しくなる。ロミオがミラノを去る際には一見いつものようなきつい態度を取りながらも、物陰では涙を見せていた。 アンゼルモ・ロッシ 声 - 柏倉つとむ(現・カシワクラツトム) / 演 - 大野瑞生(ミュージカル版) マルチェロとエッダの実子。年齢はロミオと同じくらい。性格はエルダに似て意地悪で卑屈。嘘が得意で親の前では猫をかぶり、ことあるごとにロミオに嫌がらせを行う。 ロシアの伯爵家の血筋と嘘をついて狼団に出入りしていたが、アンジェレッタの日記で嘘がばれ、さらに裏で仲間の陰口をたたいていたことまで明るみにされ(原作ではロミオに不意打ちを食らわせ)、制裁を受け追い出される。その逆恨みとロミオがアンジェレッタと仲良くしていることが気に入らないことから、ロミオに泥棒の濡れ衣を着せる。アンジェレッタの証言によって真犯人だとバレてしまうが、ロッシが場を収めたことで訴えられずに済んだ。以後は露骨な嫌がらせをすることはなくなった。最終回ではロミオに対抗意識が芽生えたらしく、最後まで和解しなかった。 卑劣な性格の持ち主ではあるものの、アンジェレッタには嘘偽りのない親愛の情を持ち接しており、彼女の前だけでは普段の狡猾な振る舞いはなりを潜め、悪事を指摘された時には羞恥・狼狽している。また、不満気ながらもアルフレドの葬式費用のカンパに協力し、葬儀にも参列していた。 脚本集に描かれた10年後では、結婚して妻の尻に敷かれている。脚本上ではマルチェロの言葉で改心する予定だったが、監督の意向により改心しない方向に修正された。 アンジェレッタ・モントバーニ 声 - 川村万梨阿 / 演 - 北澤早紀(AKB48)(ミュージカル版) ロッシ親方がイザベラ・モントバーニ伯爵夫人から預かった10歳(作中で11歳の誕生日を迎える)の養女。アンゼルモの義理の妹。多くの人に「天使」と表現されるほどの美少女。病弱で絵を描くのが好き。素直で心優しく、お腹を空かせていたロミオに手紙を送ってやり取りをした後に対面し、マルチェロたちに内緒で会うようになる(ただし、一度手紙と間違って日記を渡してしまったことがあり、アンゼルモが狼団から追放される原因となった)。以来ロミオとは大の仲良しになり、後に愛を告白して両思いとなる。 黒い兄弟の協力で祖母イザベラと対面した後に和解し、療養のために引き取られる。ストーリー中盤を支えた名ヒロインとも言える存在だったが、持病の治療のためイザベラと共にパリに渡り、終盤は全く登場しなかった。 脚本集やインタビューによると18歳で病死し、脚本集には写真を見つめるイザベラが描かれている。 原作ではマルチェロとエッダの実子であり、貴族の娘という設定ではない。風貌もくしゃくしゃの青みがかかった髪となっており、物語終盤に息を引き取る。 ミミ・ロッシ 声 - 麻生美代子 マルチェロの母親。作中で久し振りに息子一家のもとを訪れる。豪快で威勢が良く、エッダやアンゼルモを散々に振り回した。マルチェロも未だに頭が上がらない。曲がったことが大嫌いで、実孫であるアンゼルモの狡猾な本性を鋭く見抜き、むしろ素直でマルチェロの少年時代に似ているロミオを気に入り可愛がる。 マデーラ 声 - くればやしたくみ ロッシ家の向かいに住む気さくな夫人。いつもマルチェロをからかっている。夫婦ゲンカをするととても恐ろしく、指を鳴らして殴りかかろうとする。 エミリオ 声 - 塩屋浩三 ミラノの酒場のマスター。彼の経営する酒場で死神が買ってきた子供の取り引きが行われる。 カセラ 声 - 有本欽隆 / 演 - クラウス(ミュージカル版) ミラノに住む大学教授。ロミオとアルフレドの素質を見抜く。親切な人物で、ロミオが煙突掃除に訪れた時に絵本をプレゼントしたり、アルフレドにも本を貸した。またアルフレドの素質を見抜いていた数少ない人物でもある。医師としての知識もありアルフレドの体調を気にかけた。後にビアンカを引き取る。 ロミオが骨折した際には自宅で介護し、その間に数々の本や知識を授けた。 原作ではミラノではなく、スイスのルガーノに住んでいる。 ピア 声 - 中村尚子 カセラ教授の屋敷のメイド。主人に似て親切な人柄である。 モレッティ 声 - 峰恵研 ミラノ警察署の署長。爆破テロの際、ロッシ親方と一緒にいるところをロミオによって救われ九死に一生を得る。この一件でロミオの潔白を確信したロッシ親方の証言もあって、ロミオを無罪放免にした。 マツェオ 声 - 西村知道 ダンテの親方。ダンテ同様お調子者でお人好し。マルチェロからアンジェレッタの素性について口止めされていたが、ロミオたちにしゃべってしまう。 シトロン 声 - 佐藤正治 / 演 - 鈴木たけゆき(ミュージカル版) アルフレドを86リラで買い取った親方。アルフレドがカセラ教授から借りてきた本を暖炉に投げ込む等、底意地が悪い。親方と言っても、自身は酒を飲んでばかりで仕事もせず、アルフレドをひたすら酷使したことで彼を死に追いやる原因ともなった。アルフレドの葬式には出席していない模様。 原作では「シトロン」はあだ名で、本名は「ジュゼッペ」である。 イボ 声 - 辻親八 強盗団の親分。警察に捕まり脱走を企てる。 フランコ 声 - 塩屋浩三 警察に捕まった強盗団の親分を助ける為、警察署を爆破しようとした主犯。フランコのおかげでロミオまで殺されそうになってしまう。 カミラ 声 - 弘中くみ子 フランコの仲間の女強盗。 テオ 声 - 丸山詠二 ロッシ家の向かいに引っ越してきた人形使いの老人。優しく、アンジェレッタから慕われている。息子のレオンと絶縁しており、孫のナナには父親はすでに亡くなっていると嘘をついている。 ナナ 声 - 鈴木砂織(現・杉本沙織) テオの孫娘。明るく無邪気な性格で、アンジェレッタにも懐いている。 レオン 声 - 小野健一 テオの息子でナナの父親。病弱な娘のために医者を志し人形芝居を飛び出し、カセラ教授を頼って立派な医者となった。 クリスチーナ 声 - さとうあい ロミオが20リラを稼ぐ為に離れの掃除と修理をすることにした家の御夫人。親切なおばさん。 リド 声 - 星野充昭 ミラノの町の露天商の主人。スペインで仕入れてきた高価な壷をミカエルに割られてしまい、代わりにミカエルが大切にしていた聖母マリアのペンダントを取り上げてしまう。
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