マールブルク講義(1923-1928)
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「マルティン・ハイデッガー」の記事における「マールブルク講義(1923-1928)」の解説
第17巻 現象学的研究への入門 1923・24年マールブルク冬講義。加藤精司、ハルダー、A. 訳 [目次] 第1部 アリストテレスにおけるファイノメノンとロゴス、フッサールによる現象学の自己解釈(アリストテレスへ遡っての「現象学」という表現の解明、フッサールによる自己解釈での今日の現象学) 第2部 デカルトと彼を規定しているスコラ学的有論とへの回帰(これまで行われてきたことを回想する仕方での、デカルトへの回帰についての了解、デカルト。認識された認識への関心の開示的有の如何にと何、偽と真のデカルトによる規定 ほか) 第3部 現有の明示としての有の問いの怠りの立証(確実性の関心によっての、思考スルモノの特種な有への問いの遮り、思考スルモノの確実有へのデカルトによる問いの提起とフッサールの現象学の主題的領野としての意識の有性格の無規定、現象学の主題的領野に対しての有の問いのフッサールによるより根源的な怠りと現有をそれの有について見かつ説明するという課題) 第18巻 Grundbegriffe der aristotelischen Philosophie (1924夏講義) 未邦訳。 第19巻 Platon: Sophistes (1924/25冬) 未邦訳。 第20巻 時間概念の歴史への序説:1925年夏。常俊宗三郎 嶺秀樹 レオ デュムペルマン訳 [目次] 序論 講義の主題とその扱い方 準備部 現象学的探究の意味と課題(現象学的探究の発生と最初の出現。現象学の基本的発見。現象学の原理および現象学という名称の明確化。現象学的探究の最初の形成と、現象学的探究それ自身においてまたそれ自身から根本的に省察する必要性) 主要部 時現象の分析と時間概念の獲得(時現象が見えるようになる領野の準備的記述。時そのものを露わにすること) 第21巻 論理学:真性への問い:1925/26年冬学期。佐々木亮 伊藤聡 訳 [目次] 準備考察 哲学的論理学の現状。心理学主義と真理〈真性〉の問い 第1部 哲学する現場での論理学の決定的元初における真性問題、および伝統的論理学の諸々の根 第2部 ラディカルにされた問い、真性とは何か。偽性の分析を偽性の時性Temporalitatへ向けて反復すること 第22巻 古代哲学の根本諸概念 1926年夏学期。左近司祥子、ヴィル・クルンカー訳。1999年 [目次] 第1部 古代哲学入門一般(アリストテレス『形而上学』第一巻に従って、古代哲学の中心概念と中心問題の提起を明示する。哲学的問いとして、原因と根拠を問うこと) 第2部 特に主要なギリシャの思想家達。かれらの問いと答え(プラトン以前の哲学、プラトンの哲学、アリストテレス哲学)補遺(講義本文付録、メルヘン筆記録抄、ブレッカー筆記録) 第23巻 Geschichte der Philosophie von Thomas von Aquin bis Kant (Wintersemester 1926/27) 未邦訳。 第24巻 現象学の根本諸問題 1927年マールブルク大学夏講義。有と時1-3の新たな仕上げ:溝口きょう一、松本長彦 訳タイプ版邦訳は木田 元, 平田 裕之, 迫田 健一 訳、作品社、2010年。 [目次] 第1部 有についてのいくつかの伝統的なテーゼに関する現象学的‐批判的な議論(カントのテーゼ。有はレアールな述語ではない。アリストテレスにまで遡る中世のオントロギーのテーゼ。有るものの有の体制には何で有るか(本質)と直前に有ること(実存)とが属している。近代のオントロギーのテーゼ。有の根本諸様式は、自然の有(延長シテイルモノ)と精神の有(思惟スルモノ)である。論理学のテーゼ。すべての有るものは、そのつどの有の様式に関わりなく「で有る」によって語りかけられ、論議されることができる。コプラの有) 第2部 有一般の意味への基礎的オントローギッシュな問い。有の根本諸構造と根本諸様式(オントローギッシュな差異の問題) 第25巻 カント純粋理性批判の現象学的解釈 1927/28年冬講義。石井誠士、仲原孝他訳。 [目次] 緒論 学としての形而上学の基礎づけとしての純粋理性批判 第1部 超越論的感性論 第2部 超越論的論理学における概念の分析論 第26巻 論理学の形而上学的な始元諸根拠 ライプニッツから出発して:1928年マールブルク/ラーン大学夏講義。酒井潔、クルンカー、W. 訳 [目次] 第1主要部 ライプニッツの判断論を形而上学的な根本諸問題へ向けて解体すること 第2主要部 論理学の根本問題としての根拠律の形而上学(問題の次元の露開、基礎有論の理念と機能を特徴づけること、根拠の問題)
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