まつ‐も【松藻】
マツモ Analipus japonicus (Harvey) Wynne
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からだは匍匐部と,そこから立ち上がった直立部からなる。匍匐部は不規則に分岐した付着部が密に入り組み,塊状になっている。匍匐部は多年生で,越夏した匍匐部からは初冬に直立部が芽生え,冬~春にかけて直立部が叢生する。直立部は円柱状の主軸と,主軸から密に輪生する短い側枝からなる。側枝は上部のものほど短くなり,側枝からの更なる分枝は見られない。直立部は柔らかい手触りであるが,匍匐部は硬い。生体は緑褐色~濃褐色。押し葉標本は台紙によくつくが,老成したものはあまりつかない。
マツモはその形が松葉のように糸状であることから,かつては松穂(まつぼ)と呼ばれていたという。マツモは大変美味な海藻であり,東北や北海道では採集され,そのまま「生まつも」として,また乾燥させて「干まつも」「焼まつも」などに加工され,販売されている。三陸地方では養殖も行われている。
高さ:8~25cm
松藻
松藻
松藻
マツモ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/11 09:56 UTC 版)
マツモ(松藻[4]、学名: Ceratophyllum demersum)は、マツモ目マツモ科に属する水草の1種であり、マツモ属のタイプ種である。根を欠き、水中を浮遊または特殊化した枝で水底に固着している。1–2回二叉分岐した葉が輪生している(図1)。この葉が松葉に似ていることから「マツモ」の名がついた[5]。金魚藻 (キンギョモ) と総称される植物の1種であり、しばしばアクアリウムで観賞用に栽培される。
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マツモ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 00:28 UTC 版)
詳細は「マツモ」を参照 世界中に生息していて、日本にも生息している在来種。とても丈夫で、熱帯魚やメダカの繁殖水槽にも、隠れ家や産卵床として用いられることがある。浮漂性の水草で、水中を漂って育つ。砂や土に植えても、根は出ない。地域差を無視した放流は遺伝子汚染も起こりえるので、日本にも自生するからといって、むやみに屋外に放すべきではない。
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