ブリトン人の没落
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/11 22:29 UTC 版)
「アンブロシウス・アウレリアヌス」の記事における「ブリトン人の没落」の解説
ギルダスは著書、『ブリトン人の没落』ではほとんど個人名を表記しないのだが、アンブロシウス・アウレリアヌスは例外的に名前が表記されている。特に、5世紀の人物についてはアンブロシウス・アウレリアヌスのみが名前が記載されているのである 。サクソン人の攻撃を生きのびた人々はアンブロシウスの指揮下に集まったと推測されている。彼の両親は皇族だったと思われており、以下のような記述がある。 (アンブロシウスは)この凄まじい嵐を生きのびた、おそらくは唯一のローマ人である。彼の両親は紫色を着用していたが、それによって殺されてしまった。彼の子孫は、現代においては祖先 (avita) より偉大さにおいてかなり劣るようになってしまった。 このギルダスの記述により、アンブロシウスの祖先はローマ貴族であり、さらにはおそらくはローマ帝国の領土のどこからかやってきた、というより現地でローマ化したブリトン人であったと考えられるが、それを証明できる史料はない 。また、ギルダスが戦争において「神の助けで」勝利したと記述している事から 、アンブロシウスはキリスト教徒であったとも考えられている。また、戦争に関して言えば、生き残った人民から武装した軍隊を組織し、初めて侵入者であるサクソン人から勝利を奪った、という。しかし、この勝利は決定的なものではなかった。史書には、「あるときはサクソン人が、あるときは市民(ブリトンの住民)が勝利した」とある。
※この「ブリトン人の没落」の解説は、「アンブロシウス・アウレリアヌス」の解説の一部です。
「ブリトン人の没落」を含む「アンブロシウス・アウレリアヌス」の記事については、「アンブロシウス・アウレリアヌス」の概要を参照ください。
- ブリトン人の没落のページへのリンク