フィールド順次方式(逐次方式)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 06:14 UTC 版)
「カラーテレビ」の記事における「フィールド順次方式(逐次方式)」の解説
テレビ画面を1コマ(フィールド)ごとに赤・緑・青と切り替え、これを高速化することで残像現象で自然な色彩像になるというもの。 CBS方式(Columbia Broadcasting System) 撮影時に赤・緑・青の色を放射状に配置したフィルター円盤を撮像管の前に置き、これをフィールドと同期するように回転させ、飛び越し走査時に6フィールドで完全なカラー画像ができるようにして、受像機側でも同じように同期したフィルター円盤を置いて回せば天然色に見えるという仕組み。名前の通り、CBSが開発したもの。 長所は機構が単純で、当初は同時方式に比べ価格が安かったこと。画像の重ね合わせが不要で既存の白黒テレビを改造してカラーにすることもできた(1966年当時で2、3万円ほどのコスト。)ので、後述の短所が問題でない工業用テレビには比較的盛んに利用された。 短所は白黒テレビより毎秒フィールド数を増やさないとちらつきが生じ、アメリカでは毎秒144フィールド(通常の白黒テレビは60フィールド)が必要だったため、番組が白黒テレビと互換性がなく、映像周波数帯が多く必要だったので放送用には適さなかった。また、構造上フィルターをモーターで回すので騒音が発生し、受像機大型化につながったため昭和44年時点ですでにほとんど使用されなくなった。
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