パヴァリア光明結社
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「戦姫絶唱シンフォギア」の記事における「パヴァリア光明結社」の解説
第4期にて本格的に登場する、錬金術師によって構成された秘密結社で、フロンティア事変や魔法少女事変の支援者であり黒幕。その名前だけは第2期終盤でマリアが語っている。アダム撃破後、結社の構成員は摘発されるもその残党がまだ存在しており、第5期ではヴァネッサ率いるノーブルレッドが活動を開始している。 アダム・ヴァイスハウプト(Adam Weishaupt) 声 - 三木眞一郎 パヴァリア光明結社創設時より統制局長を務める、結社の首魁。 自ら作った自動人形のティキと400年前までは行動を共にしていた。凡人を遥かに超える魔力量を有するがゆえ、常温核融合によりツングースカ級の大爆発を引き起こす「黄金錬成」といった超高位の錬金術を完全な力業で行使し、結社トップとして君臨している。しかし錬金術のセンス・組織人としての能力がともに不足しており、機会主義の力任せしか能がなく力の模索や方策は部下に任せている。 他人と話すときは倒置法を多用した独特な口調を用い、またサンジェルマンたちに対しては見下すような言動が度々見られ、対立することもある。また部下も含めて命を軽んじている傾向にある。またティキからは溺愛されており、本人も普段はご機嫌取りをしているものの、内心は「恋愛脳」「いちいちが癇に障る」と疎ましく思っている。 正体は先史文明期以前に造られた人形であり、ヒトのプロトタイプ。アヌンナキの代行者として造られ、求められた機能・性能の基準を満たしながらもそれ以外の一切を備えていなかったことから「完全過ぎて発展性がない」と結論付けられ廃棄される前に逃亡していた。その経緯から、「「完全」である自分が「神の力」を専有することで、不完全な人類を管理し完全な群体へと仕立て、造物主に並び立つ」ことを目論んで結社を設立、部下たちを騙し利用し続けていた。 「神の力」の発現に伴い目論見を明かしてティキに力を宿らせるが、「神殺し」の哲学兵装たるガングニールを持つ響に砕かれてしまい、溢れだした「神の力」を今度は自身の左腕に宿そうとするも、響に宿ったことにより一時撤退を余儀なくされる。サンジェルマン一派が反応兵器の無効化により消滅した直後に隙を見て三度神の力を左腕に宿すことに成功するが、想定外のティキの行動により左腕を「神の力」ごと響に破壊され計画は完全に頓挫。怒り狂って美形の姿を保つために使っていた膨大なエネルギーを攻撃に回し、悪魔のような真の姿となり装者たちを圧倒するが、他の装者や亡きサンジェルマンらの力までも束ねた響についに打ち倒され、意味深な言葉を残して爆散した。 第5期では「神の力」の入手後に、ボストーク湖に沈んだシェム・ハの眠る「棺」を破壊する計画であったことがS.O.N.G.の調査で発覚、その調査任務がシェム・ハの腕輪を巡る戦いの発端となる。 サンジェルマン(Saint-Germain) 声 - 寿美菜子 パヴァリア光明結社の幹部の一人。カリオストロとプレラーティとは違い純粋な女性の錬金術師である。 数百年前、奴隷の娘として生まれた経緯があるため「人は何者にも支配されるべきではない」という考えを持つ。そのため、世界の歪な支配構造を正すことを理想と掲げ、理想成就のためなら人命を害することをも厭わない冷酷な一面を持つ。しかし、カリオストロとプレラーティには信頼を寄せられており、彼女もまた二人を重んじている。 人の相互理解を阻む「バラルの呪詛」を解くための手段である月の遺跡を掌握すべく、それに必要とされる「神の力」の完成を進めている。そこに至るまでの犠牲者の数はすべて記憶しており、「革命の礎」となった彼らのためにも己の正義を貫く覚悟を固めている。それゆえに、響に講和を提案されても頑なに拒絶した。 またアダムに関しては当初よりあまり快く思ってはおらず、あくまで自身の正義と理想実現のために従っていたが、後にその真意を知ったことで彼を「神の力の専有を求める支配者」と定めて反旗を翻し、自分にとって終生の敵である響と協力して彼を打倒する道を選ぶ。響が「神の力」に取り込まれた際には、S.O.N.G.に情報提供を行い響救出に協力、その後日本に向けて放たれた反応兵器 を阻止するため飛び立ち、駆けつけたカリオストロとプレラーティと共に持てる力全てを出し切ってミサイルのエネルギーを対消滅させ、満足げに消滅した。 纏うファーストローブのスペルキャスターは「銃」。錬金術による特殊能力を付加した銃撃技を両手に持つ銃剣の他、肩部及び両肘と脚部にも銃口を付与して戦う。これは彼女の死後も残り、残留していた力をアダムが奪って装者たちにぶつけたが、その力はS2CAによってギアの出力に転換され、結果的にアダムを討つことになった。 その死後もその想いというべき存在が、響の胸の中に存在しており彼女を奮起させるとともにアマルガムを発現させるに至る。 カリオストロ(Cagliostro) 声 - 蒼井翔太 パヴァリア光明結社の幹部の一人。錬金術師。 一人称は「あーし」で、戦闘・任務中でもぶりっ子のような口調・態度を崩さない、胡散臭い態度が特徴。元々は男性であり、数百年前に嘘にまみれた詐欺師として名を馳せていたが、サンジェルマンと出逢ったことで錬金術により女性の身体と不老長寿の肉体を得た。アダムに対しては反感を隠さない一方、サンジェルマンには全幅の信頼を寄せており、プレラーティ同様サンジェルマンの理想成就を第一目的としているが、過去の人生から「自分の気持ちだけには嘘をつきたくない」という信念を抱いており、(計画の支障にならない範囲で)サンジェルマンの指示を無視して装者たちと交戦するなど単独行動も多い。 計画の後半、儀式により動けないサンジェルマンと傷を負ったプレラーティに代わってクリス達を強襲し交戦。イグナイトモジュールを起動させたクリスとマリアのユニゾンに相打ち覚悟で臨み互角に渡り合うも、最終的に二人の合体技を受けて敗北した。このとき死を偽装して身を隠してアダムの出方を伺っており、反応兵器阻止のため動いたサンジェルマンに呼応して姿を現し、彼女と共に消滅した。 纏うファウストローブのスペルキャスターは「指輪」。ファウストローブは腕部からエネルギービームの射撃が可能だが、その実、カリオストロの本領は近接戦闘にあり、十指の指輪をナックルダスターに見立てての打撃格闘戦を得意としていた。ピーカブースタイルで拳撃を繰り出すボクシング技を最後まで隠していたため、クリス、マリアは翻弄され、痛烈な打撃をもらっている。 プレラーティ(Prelati) 声 - 日高里菜 パヴァリア光明結社の幹部の一人。錬金術師。カリオストロ同様、元は男性。 虚飾と快楽に耽っていた過去を持つが、サンジェルマンと出逢い、彼女に協力するため結社の構成員となった。「ワケダ」という語尾が口癖。常にカエルのぬいぐるみを持ち歩いている。表情に変化のない無感動な性質だが、戦闘時等ではしばしば悪辣な笑みを見せることがある。また過去のことは反省しているが、常軌を逸しない程度には楽しみを優先する。 カリオストロ同様、結社よりもサンジェルマン個人に対して信頼を寄せており、彼女の為ならば快楽を好む自身の性情を捻じ曲げてでも戦う信念を見せる。 深淵の竜宮跡地にて「愚者の石」の回収作業にあたっていた装者たちを襲撃するが、調と切歌のユニゾンに敗北し負傷。快復した後にカリオストロが残した言葉からアダムを問い質し、その真意を知ったことで結社に反旗を翻す。自分たちが利用されていることをサンジェルマンに知らせようとするが、迎撃に現れた翼と調のユニゾンの前に敗れる。このとき死亡したと思われていたが、カリオストロに救出されており、自身が「最高傑作」と称するラピスの精製を行っていた。反応兵器を阻止の際には銃弾に加工したそれをサンジェルマンに渡し、反応兵器消滅後に力を使い果たして消滅した。 纏うファウストローブのスペルキャスターは「けん玉」。ファウストローブはマントを羽織った姿となり、スペルキャスターは巨大なけん玉となる。玉部分は射出可能でビームの糸で繋がれており、広範囲を攻撃できる。射出後、手元に戻ってきた玉を皿で打ち返すといった変則的な連続攻撃を行う。またけん先にもビーム刃を展開できる。一方で武器が大型ゆえ普段の動きは鈍重だが、玉の部分を車輪とした大型バイクのような形態に変形させることで、高速機動も可能とする。 ティキ(Tiki) 声 - 木野日菜 数百年前からアダムと行動を共にしていた自動人形で、アダムにより惑星の運行を星図と記録やその惑星の運行のデータをもとに記録された現象を解析する目的で作られた。 400年前にその奪還を狙ったフィーネとの交戦に伴って海中に没し、長らく機能を停止し行方不明となっていたが、大戦時にドイツ海軍にティキ像として海中から発見され、亡命将校の手土産としてバルベルデ共和国に持ち込まれた。そして現代において、政府軍と国連軍との戦乱のどさくさに紛れたサンジェルマンによって奪還されることとなる。胸部に内蔵される聖遺物「アンティキティラの歯車」により活動する。上述の機能停止の状態では胸部から歯車が抜き取られた状態であったが、サンジェルマンが再び術により組込むことで再起動を果たす。 恋に恋するショート寸前の乙女思考回路を持ち、とりわけその思考はアダムに向けられている。名前は「はじまりの人間」の意味を持ち、同様の名前を持つアダムに並び立ちたいという意図がある。言動は純粋無垢・蒙昧がゆえ時に悪辣で、アダムを熱烈に恋い慕う一方でサンジェルマン達を「三級錬金術師」と呼び、彼女の志を嘲るような発言も憚らない。 本来は戦闘用の自動人形ではないものの、「神いずる門」から得られた力と自身が持つ恋乙女の概念を混じり合わせることで、神に匹敵する力を持つ兵器ディバインウェポンとして新生。ヨナルデパズトーリと同様に受けたダメージを並行世界上の同一別個体に肩代わりさせる絶対的防御力に加え、並行世界のひとつを贄と焼却して得たエネルギーによる圧倒的攻撃力をも備えている。 その絶対的な力をもって響とサンジェルマンを圧倒するが、ガングニールの持つ神殺しの力を受けたことで形勢は逆転。最後は「神の力」の確保を優先したアダムに命じられてディバインウェポンから分離したところに響の一撃を受け、胴体を両断された。上半身だけの状態となって尚アダムにハグを乞うも、当のアダムからは用済みとして一蹴される。しかし、なおもアダムへの執着心ゆえに稼働し続けており、それが結果的にアダムの野望の阻止に繋がることになった。最後は、しつこく足に縋ったことに苛立ちを募らせたアダムによって胸部を踏み潰され機能を停止した。 その残骸は、アンティキティラの歯車とともに回収され、解析されていた。
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