バス・高速輸送機関
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2019年5月のプレゼンテーションで、MTAキャピタル・プログラム監督委員会は当時実装日時は未定であった項目を発表。モバイルアプリを起動しアクセス-A-ライドバスでOMNYカードを使用して運賃を支払うことが可能になること、セレクト・バス・サービスにOMNYリーダーを追加し車両の全てのドアから乗車が可能となることが発表された:17。一方で委員会は一部の銀行のカードが対応していないこと、従来の磁気ストライプ式のメトロカードに比べて改札機での読み取りに時間が掛かることから改札口での混雑が悪化する恐れがあるとの懸念も示した。セレクト・バス・サービスでの全ドアからの乗車は2020年7月20日に可能となった。 2019年5月31日、OMNYはスタテンアイランドのバス路線と地下鉄の16駅で一般開放された。当初、OMNYは非接触型銀行カードとApple PayやGoogle Payなどのモバイル決済にのみ対応し、従来のメトロカードで可能であった乗り継ぎも可能であった。2019年6月と7月に、マスターカードはOMNYの宣伝のために"FarebackFridays"というキャンペーンを行った。このキャンペーンでは金曜日にOMNYを使用して支払われた運賃が最大2回分返金された。OMNYは導入から10週間で100万回、16週間で200万回使用された:58。6月のある日には、82ヶ国で発行された銀行カードで18,000回の利用が記録された。 2019年11月、MTAは最初の導入拡大を発表した。翌月には新たに地下鉄48駅にOMNYリーダーが導入され、システムが行政区5区全てに導入されたほか、2020年1月までにマンハッタンのバス路線にも導入された:57。更にMTAは、セレクト・バス・サービスでパイロットプログラムを開始し、セルフサービス機能を追加した:60。ここまでに、111ヶ国の銀行カードを持った300万人以上の乗客がOMNYを使用していた:58。2019年12月にスタテンアイランド鉄道にOMNYが導入されたことにより、スタテンアイランドの公共交通機関は全てOMNYに対応した。2020年1月、MTAの関係者はOMNYが500万回使用され、月末までに新たに地下鉄60駅に導入すると発表した。更に、MTAはOMNYのマーケティングキャンペーンを開始した。翌月に更に拡大した後、OMNYに対応した地下鉄駅は180駅以上あり、OMNYは700万回以上使用されていた。3月に更なる拡大が発表されるまでに、これは1000万回にまで増加した。 2020年3月から6月までの間、ニューヨーク市でのCOVID-19パンデミックによりOMNYの拡大は中止された。パンデミックにより、全ての地下鉄駅とMTAバス路線でOMNYが導入される予定日が2020年10月から12月に延期された。マンハッタン区内でのOMNYの導入は2020年7月に完了した:29。 同年9月までに、ブロンクス、マンハッタン、スタテンアイランドの全駅を含む、地下鉄駅全体の3分の2の駅にOMNYが導入された。2020年11月の時点で、地下鉄駅には3,900機のOMNYリーダーが設置されていた。また、保有台数全体の44.9%に相当する2,666台のバス車両に6,400機のOMNYリーダーが設置されていた:29。12月までにOMNYは全体の97%である地下鉄458駅に導入され、3000万回使用された。2020年12月31日、MTAはIRTイースタン・パークウェイ線イースタン・パークウェイ-ブルックリン美術館駅へのOMNYリーダー導入をもって全地下鉄駅及び全MTAバス路線でのOMNY導入が完了したと発表した。当初、乗り放題のオプションは導入されていなかったが、2022年2月28日の午前0時から利用可能となった。 2021年7月までにバス、地下鉄、スタテンアイランド鉄道で支払われた運賃全体の6分の1がOMNYを通じて支払われ、1億ドルの運賃がOMNYを使用して支払われた。2021年10月、MTAはCVS/ファーマシー、セブン-イレブン、デュアン・リード(英語版)、ボデガ(英語版)、CFSCチェック・キャッシング、メトロカードを販売していたドルストアなど、ニューヨーク市内の特定の小売店で標準デザインのOMNYカードの販売を開始した。またMTAは、2022年9月に駅構内の自動券売機での発売開始を計画した。記念デザインのOMNYカード及び学生、高齢者、MTA従業員などの特別運賃のOMNYは、OMNYカード導入当初には利用できなかった。また、割引運賃は2021年末になっても利用できなかった。OMNYカードでの支払いは、運用開始後の数ヶ月間はほとんど使用されなかった。2022年2月までにカードで支払われた運賃はOMNY全体で支払われた運賃の1%未満に留まり、販売されたカードは僅かに4,367枚であった。
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