バスキュラー‐アクセス【vascular access】
バスキュラーアクセス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 08:30 UTC 版)
血液の人工透析を行う際に、短時間で大量の血液を浄化するための血流量の豊富な血管を確保し、16G程度の留置針を毎回穿刺しなくてはならない。そのために主に腕(利き腕ではない方)の血管に短絡路を増設することがある。人工透析患者については単にこれを「シャント(英語: shunt)」という場合が多い。 前腕の動脈と静脈をバイパス(側副路)するように吻合する。これにより動脈血が静脈血管へ直接流入する(左→右シャント)ため静脈血管は次第に怒張し、穿刺しやすい静脈へのアクセスが容易になり、200 mL/min程度の体外循環血流量を十分確保する事ができる。もともと存在する血管を作為的に吻合するため、血管の炎症や閉塞など副作用を併発することもある。また心疾患を合併する患者には心臓への負担がかかることもあり、そのような場合はシャント(短絡)しない非シャントタイプのものも使われる。そのためシャントという言葉は適切ではないので、血液の取り出し口という意味で「ブラッドアクセス」という言葉が用いられていたが、バスキュラーアクセス(英語: Vascular access; VA)と言うほうが正式である。
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