バスカヴィル活字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/24 05:43 UTC 版)
「ジョン・バスカヴィル」の記事における「バスカヴィル活字」の解説
バスカヴィルの活字は、彼のデザインの元に、ハンディがパンチ父型を製作した、初期のトラディショナルに分類される活字群である。彼の最初の活字は、1754年ごろに製作されたギリシア語活字である。彼の活字はユマニストから影響を受けたオールド・ローマンよりも、石彫り師の書体に着眼を得て、ストレスは大変丸く字は開いていて、コントラストが比較的低いのが特徴である。 しかし、彼の活字および印刷物は、自国の同業者などには嫉みなどから極めて不評で、むしろ、ピエール・シモン・フルニエやジャンバティスタ・ボドニ、ベンジャミン・フランクリンなどの他国の同業者から尊敬を受けた。フランクリンは彼の活字をアメリカに持ち帰り使用した。モダーン書体からの回帰の一現象として、ブルース・ロジャーズなどの活動もあって、1920年ごろになって、ライノタイプやモノタイプなどから、バスカヴィルの活字をもとにしたフォントが発売されるようになり、本文を中心に多くの用途に用いられるようになった。さまざまなバージョンのバスカヴィルと銘打たれたフォントがある。 1953年、バスカヴィルの手による印と鋳型が発見され、ケンブリッジ大学出版局に寄贈された。
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