バイオディーゼルの原料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 08:16 UTC 版)
「ナンヨウアブラギリ」の記事における「バイオディーゼルの原料」の解説
もともと播種や挿し木で増殖が可能であることから、古くから植物性の燃料資源として着目されており。かつては日本軍もこれに着目し、インドネシアにおいて栽培計画も存在した。 ナンヨウアブラギリの実から精製した油は、ジャトロファ燃料ともよばれ、1990年代以降は地球温暖化対策の切り札として、植物性バイオディーゼル燃料の材料としても脚光を浴びている。特にバイオマスエタノールなど、自動車用バイオ燃料の生産が本格化した21世紀以降、毒性があるため食用とはならず、食料の供給を圧迫しないというメリットが喧伝されている。 日本でジャトロファ事業を行っている日本植物燃料によれば、干ばつに強く、通常食用植物の栽培が行われない酸性土壌でも育ち、1haあたり毎年5トンの種子の収穫が見込め、上質油部分のみで35%が期待でき、アブラヤシほどではないが、ナタネや大豆、ヒマワリなど他の油脂植物よりも採油効率が高いとされている。加えて搾りかすも発電燃料として期待できる。 ジャトロファ(ナンヨウアブラギリ)をフィリピンや日本の沖縄県宮古島で栽培開発をしているバイオマス・ジャパンによると、ジャトロファの油脂性質は燃料向きで、絞っただけのクルードオイルでA重油相当、精製エステル交換反応すればバイオディーゼル燃料として使えるという。出光興産はベトナム中南部のビンディン省で試験栽培を行い、2011年から国営石油大手ペトロベトナムと共同で製油所内に燃料製造設備を計画した。電力中央研究所の研究報告によれば、ジャトロファの油脂は、低温時の流動性に問題が起こる可能性がある。
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