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ニコチン‐さん【ニコチン酸】

読み方:にこちんさん

ビタミンB複合体の一。無色結晶ニコチン酸アミドの形で生体内広く分布し、特に動物肝臓に多い。欠乏症ではペラグラになる。化学式C6H5NO2 ナイアシン

「ニコチン酸」に似た言葉

ニコチン酸

分子式C6H5NO2
その他の名称ニシル、アコチン、ニアシン、ニカシド、ニカギン、ニコラル、ダスキル、ニコナシド、ニコチニプカ、Nicyl、Akotin、Daskil、Niacin、Nicacid、Nicagin、Nicolar、Niconacid、Nicotinipca、Nicotinic acid、3-Pyridinecarboxylic acidPyridine-β-carboxylic acid、Pyridine-3-carboxylic acid、ニコサン3、ニコ-スパン、エファシン、ニコデルミン、Nico-Span、アペラグリン、ニクリン、Efacin、ペロニン、ペラグリン、リニック、ニカンギン、Pelonin、Pellagrin、Linic、Nicosan 3、Nicangin、Apelagrin、Nyclin、ナイアシン、ナイクリン、Nicodermin
体系名:3-ピリジンカルボン酸塩、ピリジン-3-カルボン酸、ニコチン酸、3-ピリジンカルボン酸


ニコチン酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/08 13:49 UTC 版)

ニコチン酸
識別情報
CAS登録番号 59-67-6
PubChem 938
ChemSpider 913
KEGG C00253
MeSH Niacin
特性
化学式 C6H5NO2
モル質量 123.11 g/mol
融点

236.6 °C, 510 K, 458 °F

沸点

分解

危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 1702
関連する物質
関連する異性体 ピコリン酸
イソニコチン酸
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ニコチン酸(ニコチンさん、: nicotinic acidNa)とは、ピリジンカルボン酸の3つの構造異性体の中の1つである。ニコチン酸とニコチン酸アミドを総称してナイアシンと呼ばれる。ナイアシンは、ビタミンB群の中のビタミンB3に当たる。

歴史

1867年アルカロイドニコチン酸化して得られるカルボン酸として発見され、ニコチン酸という慣用名が与えられた。1911年鈴木梅太郎およびC.Funkらが生体より抗ペラグラ因子(こうペラグラいんし、pellagra‐preventive factor)として単離した。ニコチン酸がビタミンであることは、1937年C.A.Elvehjemによって明らかにされた[※ 1][1]。 20世紀末頃で世界中の1年間のニコチン酸の生産量を合算すると、1万トン以上に達していた[2]。ただし、その大部分は飼料用として生産されていた物であって、ヒトに用いる食品添加物や医薬品用のニコチン酸は、全生産量の1割にも満たない量であった[3]

製法・生合成

3位に側鎖を持つβ-ピコリンなどピリジン誘導体を、硝酸過マンガン酸カリウムなど強い酸化剤で酸化すると得られる。また、ピリジン環を構築する方法でも合成される。ニコチン酸ととのは、水に溶けにくい[4]

動物・菌類では生体内で、トリプトファンからキヌレニン、3‐ヒドロキシアントラニル酸を経由して、一方、植物や細菌ではアスパラギン酸とグリセロール近縁代謝物質であるC3ユニットから生合成される[1]

生理活性

生体内では、ニコチン酸を部分構造に含むニコチンアミドアデニンジヌクレオチドニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸が、酸化還元酵素の水素受容体であり、補酵素として重要である。

脚注

注釈

  1. ^ ペラグラ因子やビタミンとしての生体物質に付けられた名称がナイアシン(niacin)である。

出典

  1. ^ a b 八杉龍一ら(編)、「ニコチン酸」、『岩波生物学辞典』、第4版 CD-ROM版、岩波書店、1998年。
  2. ^ 谷村 顕雄 『食品添加物の実際知識(第4版)』 p.126、p.127 東洋経済新報社 1992年4月16日発行 ISBN 4-492-08349-9
  3. ^ 谷村 顕雄 『食品添加物の実際知識(第4版)』 p.127 東洋経済新報社 1992年4月16日発行 ISBN 4-492-08349-9
  4. ^ 長倉三郎ら(編)、「ニコチン酸」、『岩波理化学辞典』、第5版 CD-ROM版、岩波書店、1998年。

関連項目

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ニコチン酸1,4,7,10,13‐ペンタオキサシクロペンタデカン‐2‐イルメチル

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