ナイアーラトテップと四大霊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 15:16 UTC 版)
「闇に棲みつくもの」の記事における「ナイアーラトテップと四大霊」の解説
闇の魔神ナイアーラトテップは、ラヴクラフトが創造し、ロバート・ブロックがエジプト作品にて「妖蛆の秘密」と絡めて多用した神性であるが、本作品もまたクトゥルフ神話におけるナイアーラトテップ像に寄与した。新たに、ウィスコンシン州の「ンガイの森」が、ナイアーラトテップの地上の棲家と設定される。さらに化身体「夜に吠えるもの」はインパクトが大きく知名度を得て、後のクトゥルフ神話書籍ではナイアーラトテップの千の姿の中でも代表的な一つとしてしばしばイラスト化される。 本作は、リック湖の怪物「闇に棲みつくもの」の正体を推理して、対策を立てるという内容であり、過程では「湖だから水の精クトゥルフだろうか?」など、ガードナー教授の推理が展開され、最終的にはナイアーラトテップと解答が提示される。 なお、本作におけるナイアーラトテップは、以下の3つの特徴を持って描写されている。 四大霊の地の精(ダーレスの新設定):火と対立する。 闇の魔神(ラヴクラフト設定):光で撃退される。火=光と熱。 神々の使者(ラヴクラフトやブロックの設定):四大霊の水風地が派閥を越えて結託する。ナイアーラトテップ単独犯ではなく、姿を見せないイタカの暗躍として描写される。 また、本作は邪神クトゥグアの初登場作品でもある。もともと、四大霊「のような」設定のもとに作品を書いていたダーレスであったが、フランシス・レイニーという人物が「水風地の旧支配者はいるが、火の旧支配者が欠けている」と指摘したことで、火属性のクトゥグアが設定だけ作られ、1943年にレイニーによる設定集『クトゥルー神話小辞典』に掲載された。そしてダーレスは本作でクトゥグアを作品デビューさせたのである。また、これに伴い、四大霊「のような」旧支配者たちは四大霊となった。
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