コーシーの積分定理
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コーシーの積分定理(コーシーのせきぶんていり、英: Cauchy's integral theorem)は、コーシーの第1定理ともいわれる、オーギュスタン=ルイ・コーシーによって示された、数学、特に微分積分学において、複素平面上のある領域において正則な関数の複素積分についての定理である。
- ^ 小平邦彦 『複素解析I』1977年、87頁。
- ^ Édouard Goursat,"Sur la définition générale des fonctions analytiques, d'après Cauchy," Transactions of the American Mathematical Society, 1, No. 1, pp.14–16 doi:10.1090/S0002-9947-1900-1500519-7
- ^ 小平邦彦 『複素解析II』1977年、206頁。
- ^ 杉浦光夫 『解析入門II』1985年、291頁。
- ^ このようなCで囲まれる有界領域が三角形分割可能であることが証明の要であるがこれの証明はアイディアは初等的ではあるものの厳密にやるとかなり面倒で、この本では20ページも費やしている。小平自身もここまで長くなるのは「予定外であった」としている。
- 1 コーシーの積分定理とは
- 2 コーシーの積分定理の概要
- 3 一般化
- 4 参考文献
コーシーの積分定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 02:34 UTC 版)
「グリーンの定理」の記事における「コーシーの積分定理」の解説
複素数z=x +iy の正則関数 f ( z ) = f ( x + i y ) = u ( x , y ) + i v ( x , y ) u , v ∈ R {\displaystyle f(z)=f(x+iy)=u(x,y)+iv(x,y)\quad u,v\in \mathbb {R} } にグリーンの定理を適用すれば、「正則関数の閉曲線上の積分がゼロになる」というコーシーの積分定理を導くことができる。実際、 ∮ C f ( z ) d z = ∮ C ( u d x − v d y ) + i ∮ C ( u d y + v d x ) {\displaystyle \oint _{C}f(z)\,dz=\oint _{C}(u\,dx-v\,dy)+i\oint _{C}(u\,dy+v\,dx)} に対して、グリーンの定理より、 ∮ C ( u d x − v d y ) = ∬ D ( − ∂ v ∂ x − ∂ u ∂ y ) d x d y , ∮ C ( u d y + v d x ) = ∬ D ( ∂ u ∂ x − ∂ v ∂ y ) d x d y {\displaystyle \oint _{C}(u\,dx-v\,dy)=\iint _{D}{\biggl (}-{\frac {\partial v}{\partial x}}-{\frac {\partial u}{\partial y}}{\biggr )}\,dxdy,\quad \oint _{C}(u\,dy+v\,dx)=\iint _{D}{\biggl (}{\frac {\partial u}{\partial x}}-{\frac {\partial v}{\partial y}}{\biggr )}\,dxdy} であるが、被積分関数はコーシー・リーマンの関係式より、0に等しく、 ∮ C f ( z ) d z = 0 {\displaystyle \oint _{C}f(z)\,dz=0} を得る。
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