クインゾルマの一団
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「ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 〜紋章を継ぐ者達へ〜」の記事における「クインゾルマの一団」の解説
おかあさま / クインゾルマ ラーミアだけでなく、アニスや守護の竜、ハロルドにまで母と呼ばれる謎の女性。その正体はクインゾルマという名の魔物で元は人間だったが、ゾーマの手によって魔の者に生まれ変わり彼の妃となった。100年以上前に初代賢王とオルテガによって、バハラタの地に封じられたが、人間の道具(ロマリアの魔克爆弾の実験)によって意識が覚醒したらしく、精神だけが異空間に在る。亡き夫であるゾーマの宿願を果たすべく、ラーミアを陥れ暗躍を始めた、今回の一連の事件の黒幕とも言うべき存在。当初は声だけしか届かせられない状態だったが、オーブが集まる毎に本来の力や身体を取り戻していき、衣服も白基調のドレスから黒い喪服のような衣装に変化した。またオーブを守護する竜も配下に加えている。ラーミア同様アロスたちを危険視している。 アニスやラーミアに表面上は慈悲深く接しているものの、あくまで自分の目的のために利用しているに過ぎず、疑念を抱かれた際には二人を真実から遠ざけるべく、離間工作を仕掛けている。 ラーミアを唆し、5年前のラダトーム城集団失踪事件を引き起こさせ、さらに25年以上前には自身が封じられていた頭上をラーミア(母鳥)が飛んでいるのを発見し、強引に自分の元へ引きずり込んで卵をはざまに産み落とさせた。その真実をラーミアが知り、アランたちに与した際、彼もろとも自らに取り込み、さらにラーミアの力を利用して本体の封印を解き、スキをついて最後のパープルオーブを奪い完全に復活を果たした。その後は魔石融合炉をも体内に取り込み、かなりの巨体となって世界樹に寄生し死者をあの世に還すことすら出来ない状態にし、さらに木の根を使って各地を破壊。その際に人も魔物もすべて殺害し取り込むという暴挙に出るが魔克爆弾で世界樹を破壊される1歩手前で竜の女王の城へと逃げ延びた。ラーミアは依然としてクインゾルマに取り込まれたままで、その能力も健在。謎の男 / ゾーマ 竜が彫られた兜を被った、禍々しい風貌を持つ壮年の男性。かつての大魔王ゾーマその人であり、クインゾルマの夫。自身を脅かす呪文の力を取り除くため、クインゾルマに神器強奪を任せたが、彼女が敗れたことを知って闇の衣を纏うことを決意。闇の衣の副作用によって肉体が老化し、原作ゲームにおける風貌へと至った。その後の顛末は原作ゲームおよび前作で語られた通り、勇者アレルによって討伐された。だがその遺骸は彼自身の復活を目論むクインゾルマに喰われてしまう。 アニス 5年前のラダトーム城の異変の際に消息を絶ったアロスの双子の姉。唯一他の者達とは異なり、ラーミアに誘われ自らの足でアロスの前から鏡の中へ姿を消した。現在はラーミアと行動を共にし、異空間と思わしき世界から鏡を抜ける事でこちらの世界に現れ、「6色のオーブ」を奪取せんとする。自分の世界を救わんとし、ラーミアに対する慈愛とは裏腹に、自身の道を阻む者を躊躇無く斬り捨てる固い決意を秘める。アロスや消息を絶つ以前の記憶を失くしていると見られる。アロスの回想から、飼っていた愛猫ミーシャと友人のハンスが禁断の聖域で侵入者防止用の光線に焼かれ死亡したことがきっかけで心を病み、生命が危うい所まで来てしまったため、アランたちによって薬と呪文で記憶を塗り替える治療を施された。剣術の腕はアロスと互角であるが、人を殺害する事に対してはロトの血の抑制が掛からないようである。剣の師はキラで、繰り返される時間の中で何度も彼に弟子入りし、剣王直伝の剣術を修めてきた。 アロスが紋章剣を入手するのとほぼ同時期にアニスも紋章剣を入手しているが、鏡に映したように剣に刻まれた文字は逆になっている。 また闇の台座に封じられた朱雷と契約し、黒い雷を利用できるようになった。クインゾルマにアロスへの憎しみを唆され、自身の存在意義を取り戻すべく三たびアロスと竜王の城で相対し、ラーの鏡や光の玉の力のおかげで過去の記憶を取り戻し、自身の時間経過による消滅も免れたが偽りの記憶と自身の過去の罪の記憶との狭間で苦しんでいたのを、アロスがシュライと契約したことで解放され、彼と和解できた。クインゾルマ復活後はアリアハンでの死闘を経て木の根に取り込まれるのを防ぐべくアストロンを発動。しかしこの呪文はそれを司るシガンが発したものではなかったため、シルシルとミシルがシガンの中で原因を追求して解いた。 ラーミア 異空間に住まう「不死鳥ラーミア」と同じ名前を持つ謎の少年。アニスを慕い、実の姉弟と変わらぬ親愛関係に結ばれている。アニスと目的を同じくする。アロスたちの世界に干渉する何らかの力を持ち、「6色のオーブ」を集める為アニスをこちらの世界へ送り出す。 それ以前は異空間に隔離同然の身であり、そのため一日も早く外の世界に出ることを切望していた。「いつか自分たちの声に耳を傾けてくれる者が現れた時、その者が外の世界へ導いてくれる」というおかあさまの言葉を信じ待ち続けていたある日、水溜りごしに一人の少女(アニス)が自分に話しかけてくる。それは本来ラーミアに対するものではなく、側にいた猫に対する言葉だったのだが、ラーミアはこの勘違いによって一方的にアニスを慕うようになり、またこれ以降アニスが自分に話しかけなくなったのは、いつも彼女と遊んでいるアロスのせいだと考えるようになった。この勘違いがアロスへの敵愾心を醸成し、後にアロス一行を守護の竜に襲撃させた遠因の一つとなっている。 孤独に耐え切れなくなった彼は、おかあさまに唆されたこともあって、アニスを我が物にするべく、ラダトーム城の集団失踪事件を引き起こしてしまう。それから5年後には、アニスを外の世界に送るためと言ってアレフガルドを闇に閉ざし、旅の扉の機能を狂わせた。 3つ目のオーブを入手した時点で、突如倒れたが体が成長した状態で目覚め、同時に城の中の時間も動き出した。おかあさまの言葉を信じて疑わず、忠実に従ってきた彼だったが、彼女の独断でアニスがピラミッドに飛ばされ生命を危うくした件がきっかけで、次第におかあさまのやり方と、彼女のために今まで自分がしてきたことに対し疑念を抱くようになる。そして自分の「世界」に籠り今まで自分がやってきたことを整理してみた結果、彼はこの異世界の正体と、オーブを集めることによる恐るべき危険性に気付く。すぐさまアニスにもそのことを伝えようとするのだが、ラーミアの動きを察知したおかあさまの策により、アニスが死亡したと思い込み絶望。自分の世界に閉じ籠もってしまう。そんな時母鳥の羽根に導かれたファンとヤオに出会い、その羽根からすべての真実を知り、クインゾルマと袖を分かつ決意をする。彼らの失った視力を治し、アランやアステアたちとも合流して鏡面に取り込まれた人達を元に戻すための手助けをする。だがクインゾルマに気づかれ、彼女に取り込まれ最後のオーブも揃ってしまい、卵が孵化したことにより、完全にクインゾルマとして復活してしまった。 ハロルド イシス武闘大会、前大会の優勝者。優男風の美丈夫で剣技に優れ、しかも公正な試合を重んじる剣士でもあるため、女性からの人気が高い。反面、自信家であり、やや傲慢でプライドが高いところがあるため、ギムレットやリーのように毛嫌いする者も少なくない。今回の大会でも勝ち進むが、準決勝戦でアロスに完敗し、深く打ちのめされる。大会後、ポロンたちの会話を偶然立ち聞きした事で彼らが勇者や聖戦士に縁がある者達であると知り、アロスと再会すべく彼らに同行を願い出た。 ピラミッドで自分を負かしたアロスとリーに憑依したエロンとの人間離れした闘いぶりを見せつけられ、その力の差に愕然とする。その心の隙を捕虜になったエロンに付け込まれ、雷の神器・朱雷を解放。そしてこれを通じて語りかけてきたクインゾルマの誘惑に乗り、彼らへの協力を誓う。そしてアロスに対して神器の力を見せつけようとするものの、その力を制御できず自滅。満身創痍になりつつもアロスに「いつか同じ屈辱を味わわせてやる」と吐き捨て、クインゾルマの住む異世界へと逃げ去った。 その後、クインゾルマとライムの導きによって、魔装具とよばれる禍々しい鎧を装着。人であることを捨て、外界と異空間を行き来する能力と数億の魔物を統率する能力を得る。クインゾルマに命じられるままにダーマ神殿の崩壊、レッドオーブの奪取などで暗躍するが、蒼渦を狙ってジパングでイサリやベゼルと対峙するも、先代の神器の守人の術により神座を守るための結界の核とされ無力化されたがその結界の欠点を突き止め、オロチたちと融合して完全なる魔物と化して結界を破りベゼルを圧倒する。だが精霊がすでに解放された神器とともにクインゾルマの元に戻ったが、邪気を含んだ鎧以外は役立たずと見なされ、彼女に喰われてしまった。
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