ガフセイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 19:53 UTC 版)
ガフセイル(gaff sail)とは、ラテンセイルの前方部分を全て切り落とした形状の縦帆である。マスト上方に船尾方向に向かって「ガフ」と呼ばれる支柱を配し、帆の上端を固定している。ラグセイルと比較して機構が簡単で操作しやすいため、縦帆の代表格とされスループ、ケッチ、ヨールなどに一般的に広く使用されていたが、近年ではその座をバミューダ帆装に譲る形となっている。 18世紀のイギリス海軍で、横帆のみを持つ帆船の横帆の後方に小さなガフセイルが備えられた。これをドライバー(driver)と呼ぶ。1811年に描かれたフランスの戦列艦Le Wagramの絵にもドライバーと思われるものが描かれているとされる。 ドライバーが進化したものとして、操作性を高める目的でブリッグやシップなど横帆のみを持つ帆装において、横帆の後方にドライバーより大きなガフセイルが張られる場合がある。そういったガフセイルをスパンカー(spanker)と呼ぶ。まれにスパンカーを複数持つ場合があるが、上を「アッパースパンカー(Upper spanker)」、下を「ローワースパンカー(Lower spanker)」と呼んで区別する。
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