「たんす預金(タンスよきん)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書

たんす預金とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > ビジネス > 新語時事用語辞典 > たんす預金の意味・解説 

タンス預金

読み方:タンスよきん
別名:たんす預金、箪笥預金

貯めた金銭銀行などの金融機関預け入れず現金のまま家で管理すること。および、現金のまま家で管理されている貯金

タンス預金は貯蓄の最も簡易な方法一つである。手もとに現金置いておくため、金融機関口座から現金引き出す面倒がなく、いつでも現金用意できる。ただし、泥棒入られ盗難遭ったり、火事丸ごと焼け失ったりするリスクも高い。

タンス預金は第三者に対して秘匿される管理手段であり、金融機関政府実態正しく把握することができないこのため経済状況概観にはタンス預金が正しく反映されない傾向が強い。

2012年11月には、札幌市死亡した生活保護受給者女性遺品タンスから4000万円上る現金見つかった生活保護受理する際、金融機関調査してもタンス預金は把握できないという。

なお、タンス預金のように家で保管されている外貨俗にタンス通貨」という。

たんす‐よきん【××笥預金】

読み方:たんすよきん

《たんすに入れておくことが多いところから家庭内保管されている現金株券や金などの財産含んでいう場合もある。箪笥貯金


タンス預金

(たんす預金 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/06 16:07 UTC 版)

タンス預金(タンスよきん)とは、家庭内に保管されている現金を指す、日本での俗用表現[1]銀行預金など、金融機関に預けられているお金と対比して言う事が多い。本項では、タンス預金に関連する語である「へそくり」についても述べる。

概要

かつてはタンスに仕舞い込まれることが多かったためこの表現があるが、一般的には金庫貯金箱などタンス以外の場所に保管する場合もタンス預金に含む。ちなみに欧米ではマットレスの下が「典型的な貯蔵場所」である[2]

金融システム上のタンス預金

タンス預金は銀行口座などと違って資金移動の記録が残らないため、資金洗浄脱税などの手段として用いられ得るという側面もある。また富裕層は、脱税の意図まではなくても、税務署国税庁査察部などに資産を詮索されることを嫌がる傾向があるという[3]

タンス預金は金融機関に預けられないため金利もつかず、長期間になると現金の死蔵化につながる。また、国家的規模でタンス預金が増えれば、その分金融機関の預金額は減ることになり、融資の鈍化などで国の経済成長にも影響を及ぼしかねない。そのためタンス預金の増加は金融システム上の問題としてたびたび取り上げられる。

日本国内に存在するタンス預金の推計金額は、日本銀行の2016年の調査報告によれば約78兆円[4]、2020年12月末時点で初めて100兆円を突破したとされ[5]第一生命経済研究所によれば2017年2月末時点で約43兆円という。

保有者にとっての最大の長所は、現金ゆえにデフレーションに強く、流動性が最高であることである。当然マイナス金利や金融機関の破綻の影響も受けない。そのため金融システムへの不安がタンス預金の動機になり得る。

その一方、タンス預金は盗難火災による喪失、パソコンの動作不良による暗号通貨のウォレットデータの喪失、害虫による食害錆びつき等の破損といった物理的な貨幣ゆえのリスクがあり、また横領のリスクは大抵の場合、金融機関の破綻リスクよりも大きい[注 1]。利子が付かない分、インフレーションの影響をより大きく受けるというインフレリスクもある。

さらに通貨切替などにより旧通貨が無効となった場合、タンス預金も無価値となる。北朝鮮自国のウォンに対して2009年11月30日にデノミネーションを行った際や、インドが2016年11月8日にルピーの高額紙幣を突然廃止した際など、タンス預金が無価値化した事例は過去世界中にいくつも存在する。

なお、新紙幣発行の場合、旧紙幣が使えなくなるわけではないので、タンス預金をあぶりだす効果はない。

へそくり

同居家族がいる個人が、個人的に管理する私財のことを「へそくり」【綜麻繰・臍繰り】(臍繰り金の略語)という。古くは家族公認の個人資産を指したというが、現在は「他の同居家族に隠して貯めたもの」というニュアンスで用いられる[6]。その隠し場所として、タンスの中など家庭内のどこかが選ばれることも比較的多いため、家庭内に隠したへそくりは「へそくり」と「タンス預金」の両方に該当することになる。

ただし「タンス預金」が銀行預金など金融機関への預金と対比した語であるのに対し、「へそくり」は家族共有の財産と対比した語であり、意味が異なる。

暗号通貨

暗号通貨は「ウォレット」と言われるコンピュータアプリケーションで保管される。自宅の端末のウォレットに暗号通貨を保管することはタンス預金に該当する。

脚注

注釈

  1. ^ 銀行の起源は頑丈な金庫を持つ金職人に金を預けることに始まっている。また日本に於いてはそれらの災害は2009年一年に38万件程発生している[1]のに対し、1971年の預金保険機構発足から2009年まで銀行の合法的な預金が払い戻せなかった事例は無い。[2]

出典

  1. ^ たんす預金、3カ月連続減少 新札切り替えの影響か”. 日本経済新聞 (2024年2月6日). 2024年2月14日閲覧。
  2. ^ Don't bank on your mattress.”. 米国連邦預金保険公社. 2016年12月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月22日閲覧。 米国連邦預金保険公社のキャンペーン
  3. ^ 2017年4月3日付 日本経済新聞 朝刊。
  4. ^ ついに「タンス預金」が78兆円に!詐欺や空き巣に注意 IRORIO 2016年12月21日
  5. ^ “「タンス預金」増え、個人保有の現金初の100兆円突破…前年比5.2%増”. 読売新聞. (2021年3月17日). https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210317-OYT1T50105/ 2021年3月17日閲覧。 
  6. ^ へそくりとは - コトバンク

関連項目



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「たんす預金」の関連用語

1
無利子国債 デジタル大辞泉
38% |||||


たんす預金のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



たんす預金のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
新語時事用語辞典新語時事用語辞典
Copyright © 2025 新語時事用語辞典 All Rights Reserved.
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのタンス預金 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS