自衛隊(じえいたいほっそく)
日本は対外戦争を行わないという「平和主義」の国だ。またこれに基づき、日本は戦力を持たない。平和主義は、憲法の三大原則のひとつでもある。
ただし、戦争には侵略戦争と自衛戦争の2種類がある、と考えられている。このことから、憲法では侵略戦争は放棄しているが、自衛戦争は放棄していない、という考えがある。
日本には「交戦権はないが、自衛権はある」と考えるのが一般的だ。自衛とは、日本が外国から侵略された場合、領土や国民を守る、ということだ。日本が外国を攻めることはしないが、攻められた場合には応戦するというのが、政府の現在の考えだ。
憲法を変えて、自衛隊を軍隊として明記しようという勢力もある。これを、改憲論と言う。この人たちのことを「タカ派」ということもある。猛禽類のタカに由来する。対し、自衛隊はこのままで憲法を変えない、という勢力もある。こちらは護憲論で「ハト派」だ。平和の象徴であるハトに由来する。
(2000.11.08掲載)
自衛隊発足(じえいたいほっそく)
歴史的に、1950年の朝鮮戦争が、自衛隊の誕生に結びついている。朝鮮戦争の勃発とともに、GHQ(連合国軍総司令部)は警察予備隊の設置を指示した。アメリカ軍は軍事指導とともに、武器も提供した。これによって警察予備隊が発足した。
この警察予備隊は1952年に保安隊になる。1954年、軍備や人員も強化され、現在の自衛隊となった。自衛隊法によると、自衛隊は、「国家の平和と独立を守るために日本を防衛する組織」だ。自衛隊を統括する機関としては防衛庁が設置された。
1949年4月北大西洋条約調印
1950年6月朝鮮戦争開始、7月警察予備隊発足
1951年9月日米安保条約調印
1953年7月朝鮮休戦協定調印
1954年7月防衛庁と自衛隊発足
(2000.11.01掲載)
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